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高齢者の住まい「持ち家なら安心」といえない理由 「終の棲家」を探す際に注意したいポイントとは

東洋経済オンライン / 2024年4月2日 18時0分

住むべきは賃貸か、持ち家か(写真:hellohello/PIXTA)

2023年1年間に生まれた子どもの数は、外国人なども含めた速報値で75万8631人。で、前の年より4万1097人減少と8年連続で、統計開始以来、過去最少になったことが報道されました。 少子化と表裏一体の課題が「超高齢化社会」です。

医療の発達により、いわゆる不治の病が少なくなり、なかなか「死ねない」時代がもうそこまでやってきています。

一般的な定年の年を過ぎても長く生きなければならないこれからに備え、何をどのように準備しておけばいいのか――医療、お金、住まい、相続など、さまざまなジャンルの専門家8名の著者による『死に方のダンドリ』(ポプラ新書)から、一部抜粋・編集してお届けします。

住むべきは賃貸か、持ち家か

「賃貸か持ち家か」の議論は、さまざまなメディアで取り上げられています。ただ、この議論が成り立つのは、「借りたい」と思ったときにいつでも賃貸住宅を借りられる状態にあることが前提となります。

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しかし、70歳以上の高齢者になると、賃貸住宅を借りる難易度は急激に上がります。

では、持ち家なら大丈夫でしょうか? 残念ながらそうとも限りません。

持ち家は、ローンを完済すれば確かに家賃こそかかりませんが、家の補修費用や固定資産税は必要です。ある程度の築年数になれば、屋根や外壁を補修しなければならないこともあるでしょう。

何にいくらぐらいかかるのか具体的にイメージをして、その分のお金を貯めておかなければ、持ち家に住み続けるのも大変です。

想定外の災害が毎年のように全国各地で起こっていますから、自宅が災害に遭うことも想定しておいたほうがいいでしょう。台風や地震で持ち家が被害を受けた場合、その補修費は保険で全額賄えるのか。そもそも保険に入っていないなら、入ることを検討する必要もあります。

築年数も問題です。自分が平均寿命まで生きるとすれば、その時、持ち家は築何年でしょうか。現実問題として、住み続けられる建物かどうかはそこまでのメンテナンス次第でもあるでしょう。必然的に、それなりの費用がかかることを把握しておくべきです。

要は、持ち家だからといって安心はできないということです。考えないといけないことは、持ち家でもいろいろとあります。

2019年に「老後2000万円問題」が話題になりました。人によって、死ぬまでにかかるお金は全然違います。賃貸か持ち家かでも違いますし、住んでいる場所、既婚か独身か、子どもの有無も関係してきます。

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