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私もあなたも実は「スライサー」かもしれない 一緒にいると「モヤモヤ」その理由を考えてみた

東洋経済オンライン / 2024年4月3日 7時20分

いつもちょっとだけ遅刻、本人は悪びれた素振りはなく……。そんな“スライサーさん”、あなたの周りにいませんか?(写真:Komaer / PIXTA)

音声プラットフォーム「Voicy」のチャンネル「学びの引き出しはるラジオ」で、13万人のフォロワーを持つ尾石晴さん。尾石さんの発信が共感を集める理由は、多くの人が感じているモヤモヤや不安を分解し、的確に言語化しているから。そこで今回、Voicyで2月26日に放送された「他人から無自覚に少しずつ取ってしまうスライサー」、および2月29日放送の「私スライサーかも 損したくない心理」をもとに、尾石さんに改めて記事を書いてもらいました。

時間やお金を「薄く」剥ぎ取られていく

ギバー、テイカー、マッチャー。

【画像で見る】「スライサー」はどんな人? 意外と身近にいませんか?

これらの言葉を聞いたことがありますか?

これはアダム・グラントというアメリカの心理学者が著書『GIVE & TAKE』の中で、「ギブ・アンド・テイク」の関係性をもとに、人間の考えや行動を3つに分類したものです。

見返りを気にせず他人に与える人を「ギバー」、自分の利益のために他人から何かを奪おうとする人を「テイカー」、ギバーとテイカーの中間的存在で、損得のバランスを考えて行動する人を「マッチャー」と呼んでいます。

私たちの職場や友人関係などでは、このような人たちが存在しています。

ギバーやマッチャーなら遭遇しても困りませんが、テイカーは、ときどき出没しては私たちを不愉快な気持ちにさせます。巧妙なふるまいや話術で人の手柄を横取りしたり、うまい具合に自分のミスを人に押し付けたりする人だからです。

しかし、テイカーほどあからさまではないのだけれど、薄く、薄ーく、他人の時間やお金、好意(気持ち)を奪っていく人もいます。

たとえば「ほんの数分の遅刻を毎回する」「割り勘のとき絶対に“端数払うよ”と申し出ない」「食事をシェアして食べるとき、一番おいしい部分や、多くの量をしっかり確保している」「自分で調べればわかることも人に調べさせる」「自分が言いにくいことを他人に言わせる」……。

このような人と一緒にいると、だんだんモヤモヤがたまっていきます。結果として、しだいに会うのがおっくうになり、こちらから誘う頻度が減ります。

「大きく何かを取られているわけではないけれど、あの人はちょっと……」という感じ。たまに会うのはいいけれど、長く一緒にはいたくないような人です。

このようなタイプを、テイカーではなく、ここでは「スライサー」と呼んでみます。

スライサーはとにかく「損したくない」

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