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「京大3浪4留」それでも人生肯定する彼女の勇気 高校中退し高卒認定受けて受験、今の話も聞く

東洋経済オンライン / 2024年4月7日 7時0分

彼女の現役時は、高校を中退したため、センター試験を受けられませんでした。

「みんなが受験しているときはぼーっと天井を見ていた」彼女でしたが、このころにはもう、アニメや音楽は趣味として折り合いをつけ、「自分の人生には大学受験が必要だ」と浪人の決意を固めたようです。

「自分が社会で発揮できる武器は、やはり学力だと考えられるようになりました。だから、大学に行ってその能力を磨くことが必要だと思ったんです。高校に入ってからずっと両親と喧嘩していたのですが、覚悟を決めて『京大に行く!』と宣言したら応援してもらえるようになりました」

「もともと父が通った京都大学に憧れがあり、中学時代も京大をテーマにした小説をたくさん読んでいた」と語る竹末さんは、父親が働く北九州予備校の寮に入り、高卒認定を受けて浪人生活を送ることに決めました。

ここでは高校とは打って変わって、チューターや寮長さん、寮母さんなどの周囲の大人にとても優しくしてもらえたそうです。

しかし、最初の1年は高校時代に崩れた生活リズムを取り戻すのに精一杯でした。

「高校生活のブランクで、勉強に取り組める体力が中学時代に比べて落ちていました。高校をやめる直前に受けたZ会のセンター試験型の模試では478/900点だったのが、600点台後半までは上がったのですが、机に向かっている時間の割には頭に入っていないと思いました。本気を出せば、1年あれば受かると思っていましたが、大学受験を舐めていました」

この年、彼女は初めて京都大学経済学部を受験しますが、全然手が出ずに落ちてしまいます。北九州予備校で2浪を決断することに、ためらいはなかったそうです。

「20年生きてきた中で、もっとも人生を懸けたことだから、何年かかってもこれをやり切ったと思える自分になりたかった」と語る彼女は、この年になると高校時代のブランクを取り戻し、センター試験でも790/900点の高得点を記録。センター試験利用入試で、早稲田大学に合格します。

「私が行った予備校には多浪生がとても多かったので、孤独感を抱かなかったのがありがたかったですね。勉強面では同じカリキュラムを2周したために理解も深まり、成績も上がってきました。現役の模試はE判定ばかりでしたが、この年はD〜Cが出るようになりました」

2次試験のころには上振れがでれば受かるかもしれない状態にはなったそうですが、残念ながらこの年も合格最低点から20点足りずに落ちてしまいます。しかし、彼女はこの不合格を前向きに捉えていました。

3浪で精神面が限界を迎える

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