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小池都知事の「学歴詐称疑惑」再燃の"奇々怪々" 元最側近・同居人の実名告発で政治生命の危機説も

東洋経済オンライン / 2024年4月19日 8時30分

小池百合子東京都知事(写真:時事)

「首都の女帝」と呼ばれ、初の女性首相候補にも擬せられてきた小池百合子東京都知事が、小池氏の学歴詐称を立証するかのような元最側近やエジプト時代の同居人女性の実名「告発」によって、政治生命の危機がささやかれ、今後の展開次第では、告示まで2カ月となった都知事選(6月20日告示・7月7日投開票)の構図も一変しかねない状況となっている。

しかも「告発」の余波で、岸田文雄首相の命運がかかる「4.28トリプル補選」の中で大混戦となっている衆院東京15区での「自民不戦敗」が確定。このため、“小池ブランド”にすがって同区での“勝利”を狙っていた岸田首相と自民党執行部は、「全く想定外の事態に困惑しきり」(自民幹部)だとされる。

小池氏は疑惑を全面否定するが…

そうした中、小池氏は「告発」が月刊誌で大々的に報じられた直後の12日の定例会見で、「(今回の告発は)そもそも大前提が違う。卒業していないというが、大学が卒業を認めているし、すでに卒業証書と卒業証明書はこの場でもお伝えしてきている」と疑惑を全面否定。

そのうえで、「前回騒いだ時は2020年6月で、(再選出馬した)都知事選の直前。そもそも選挙のたびにこうした記事が出るのは残念」と強い不快感を表明した。ただ、今回の一連の騒ぎに、中央紙やテレビ各局といった大手メディアがそろって「極めて慎重な対応」なのに、インターネット上では「嘘つきは小池の始まり!」「小池は自分ファースト!」などの書き込みがあふれるなど、“小池バッシング”が際立つ。

このため、永田町関係者の間でも「4年前のように簡単に事態が収束する状況ではない」(政治ジャーナリスト)との見方が支配的。しかも、告発の「背景」を探ると、「小池氏の学歴問題を巡るドロドロした人間関係」(都庁関係者)が浮き彫りとなるなど、「まさに奇々怪々な話ばかりで、今後の岸田首相の政局運営の新たな“火種”にもなりかねない状況」(自民長老)となりつつある。

文春側、「田中角栄の金脈と人脈」の再現を狙う

今回の「告発」騒ぎは、4月10日発売の月刊誌・文藝春秋に「私は学歴詐称工作に加担してしまった」との小島敏郎氏の手記が掲載されたことが発端。同氏は元環境省のキャリア官僚で、小池氏が特別顧問を務める「都民ファーストの会」事務総長も務めるなど小池氏の最側近として知られてきた人物だ。

その小島氏が、前回知事選前に小池氏の学歴詐称を指摘した『女帝 小池百合子』(石井妙子著)への対応について、直々に小池氏から相談を受けた際のやり取りを中心に、改めて関係者に問い質すなどして事実関係を精査した結果、「学歴詐称だと確信」し、この問題での取材・報道に力を注いできた文春に、「告発」記事を寄稿したというのが経緯だ。

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