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超人気ラーメン店で「社内独立」師弟の熱いドラマ 「店づくりから味、屋号まで好きに決めていい」

東洋経済オンライン / 2024年4月23日 9時0分

超人気ラーメン店で「社内独立」師弟の熱いドラマ

卒業ではなく「社内独立」の人気店

京王線多磨霊園駅から徒歩2分のところに2019年にオープンした「豚骨醤油らーめん まぼろし」。

【画像】超美味しそう…多磨霊園「まぼろし」のラーメンを見る(全6枚)

しっかり濃厚な豚白湯だが、くどさや臭みがなくまろやかに仕上げており、背脂が浮いていていい甘みを演出。ここにモチっとした自家製麺を合わせ、大きめのチャーシューが乗る。流行に左右されない美味しさで、地元客の集まる人気店だ。

店主の鈴木新吾さんは、世田谷の馬事公苑近くにある「極楽汁麺 百麺(ぱいめん)」で長く店長を務めた人物。

「百麺」はいまや各地で人気の横浜家系風の豚骨醤油ラーメンをいち早く東京に広めたお店として有名で、世田谷店のほかに中目黒店、中山道店がある。鈴木さんは「百麺」グループを15年以上にわたって支えてきた。

「豚骨醤油らーめん まぼろし」はそんな鈴木さんが「百麺」を卒業して立ち上げたお店として語られることが多いが、実はそうではない。修業先に属しながら自分のお店を立ち上げた「社内独立」のお店なのだ。

この「社内独立」という形での独立が今注目されている。

「とても実直な店長で信頼していたので、店づくりから味、屋号まで好きに決めていいと言いました」(「百麺」店主・宮田朋幸さん)

師弟の熱きドラマを取材した。

【画像】超美味しそう…多磨霊園「まぼろし」のラーメンを見る(全6枚)

2019年にオープンした「豚骨醤油らーめん まぼろし」。「百麺」とは違うテイストの豚骨醤油ラーメンで、得意の自家製麺を合わせて濃厚な一杯を仕上げた。

オープンから順調で地元のお客さんがたくさん集まった。周りには競合の店もなかったため、一気にお客さんが増えていった。

年末には「TRYラーメン大賞」の新人賞とんこつ部門で2位を獲得。ここから人気店の仲間入りとなった。

鈴木さんの社内独立までの流れを見ていこう。

一度は地元の会社に就職も、諦め切れずこの世界に

早稲田大学を中退し、地元静岡に帰り「ラーメン店をやりたい」と両親に伝えるも激怒され、地元の会社に就職した。もともとラーメンの食べ歩きが好きでラーメンを仕事にしたいと思うようになり、夢を諦めきれなかったのだ。

1年間地元で働いたが退職し、東京に戻って「百麺」で修業を始める。

「修業当初から独立願望はあって、いつか自分の店が持てればと考えていました。

そんな中、グループの『誠屋』大森山王店の店長が社内独立するという話が出てきたのです。こういう形の独立の仕方もあるんだなと私も意識するようになりました」(鈴木さん)

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