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つんく♂が今、「モーニング娘。」に伝えたいこと アイドルへのアドバイスがなぜ社会人に響くのか

東洋経済オンライン / 2024年5月3日 8時0分

つんく♂(つんく)/総合エンターテインメントプロデューサー。1968年生まれ。88年に「シャ乱Q」を結成、92年にメジャーデビューし『シングルベッド』『ズルい女』など4曲のミリオンセラーを記録。97年「モーニング娘。」のプロデュースを開始。「ハロー!プロジェクト」をはじめ数々のアーティストのプロデュースを手がける。(撮影:梅谷秀司)

シャ乱Qとして「シングルベッド」「ズルい女」などのミリオンセラーを連発、「モーニング娘。」のプロデューサーとしても「LOVEマシーン」が176万枚以上のセールスを記録し、「歴代作曲家シングル総売上ランキング」(2020年オリコン調べ)でも歴代5位にランクインしているつんく♂氏。「天才」と評されることもあるが、「僕は天才ではなく凡人。でも、凡人だからこそ、天才を凌駕できる」という。

つんく♂氏が3年かけて「自分の中に眠れる才能を見つけ、劇的に伸ばす方法」をまとめた新刊『凡人が天才に勝つ方法』が反響を呼んでいる。

インタビュー第1弾に続き、この本に込められた思い、「LOVEマシーン」ヒットの裏側、つんく♂楽曲に通底するもの、令和という時代や「推し活」をどう見ているか――。1時間半にわたり語り尽くした。

「モーニング娘。」含むアイドルたちへのアドバイス

――出版に当たって、どんな読者を意識しましたか。

どのアイドルグループにも容姿の整った子たちはいる。しかし、皆が売れるわけではない。じゃあ、なんで売れないんだろうという話です。

ビジネス書だと意識しながら作ったのですが、僕の思いとしてはもう少し具体的に想定している読者がいます。今、頑張っている若い子たちに向けて書いたところがある。もっと言うと、この本を「モーニング娘。」を含めたハロー!プロジェクトやアイドル研修生のメンバーたちがいつか読んでくれたらなと。

「今読めよ」って言いたい気持ちもあるけど、日々の活動の中で本を1冊読み切るのは難しい子もいるかもしれない。だから、伝えたいことはこの本にまとめておくよ、と。今は僕がハワイに住んでいることもあって、モーニング娘。の初期メンバーたちのように現場で毎日会って話をしてというわけにはいかない。その代わりです。

そんなふうに的を絞って書いているから難しくはないし、きっと誰が読んでも僕が何を伝えようとしているかはわかってもらえるはず。ただ、多くの人に読んでもらえるようチューニングはしています。「モーニング娘。」のメンバーと話をしている絵を頭に思い描きつつ、より広く皆さんに伝わるよう試行錯誤して形を変えていった。校了前のギリギリまでねばって、赤字を入れ続けました。

人気者になるアイドルには理由がある

――ビジネスパーソンの共感できる話が多いと思いましたが、元はアイドルのためのアドバイスだったとは。

「モーニング娘。」や「AKB48グループ」、「ももいろクローバーZ」のようなよく知られているグループに限らず、昨今はアイドルグループが増えた分、身近な存在になったと思うんです。テレビの中だけの世界、偶像の世界ではなく、CDを買えば握手会やイベントに会いにいけるわけだし。コロナ禍でイベントが軒並み中止になった厳しい時期を経て、今はまた開催されるようになっていますから。

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