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部下の90%が動く、今日からできる「話し方改革」 部下のタイプに合った従いやすい指示の出し方

東洋経済オンライン / 2024年5月8日 7時50分

自燃人、可燃人、不燃人に沿って7つのタイプに分けて特徴を説明してきた。次に、各タイプをどうしたら動機付けられるか、その方法と注意点をまとめる。

タイプ別の動機付けは次の5つの理由に基づく。

(A) 指示内容が組織の目的に合致し、妥当であるため
(B) 指示内容を厳密に検討し、妥当であると判断
(C) 総合的な利益を考慮し、指示に従う方が良いと判断
(D) 周囲も従っているため
(E) 上司の指示であるため

各理由は論理性の高低に応じて分類される。以下、各タイプに最も効果的なアプローチを解説する。

(1-1)エリート自燃人は(A)と(C)の理由で動機付けられる。論理的であり、指示の妥当性や組織全体の利益を見極める能力がある。彼らには指示の背景を明確にし、理解させることが重要だ。

(1-2)ピュア自燃人と(1-3)クセのある自燃人は(E)の理由で動く。単純に上司の期待に応えたいという動機から、指示に迅速に従う。特にクセのある自燃人には感謝を示し、彼らの努力を認めることが後押しとなる。

(2-1)アーリー可燃人は(A)と(C)の理由で刺激を受ける。新しいアイデアに対してはオープンだが、時には説得が必要。論理的に説明し、何度かの対話を通じて彼らの支持を得る。

(2-2)レイト可燃人は(D)で動くことが多い。彼らは周囲の動きを見てから行動を決めるため、他の同僚が同じ指示に従っていることを示すことが効果的だ。

(3-1)ジャスティス不燃人は(B)で動機付けられる。非常に厳密な論理と証拠を要求するため、指示の根拠を詳細に説明する必要がある。

一方、(3-2)こじらせ不燃人は通常の動機付けではほとんど反応しない。特に難しい対象であり、個別のアプローチが必要である。

「話し方改革」で最も重要な根回しのテクニック

「話し方改革」の基本は主に2点に集約される。

(1)対象のタイプに応じて話す順序を変える
(2)対象のタイプに応じて話し方を工夫する

この改革で最も重要なのは、話を伝える部下の「順序」である。正しい順序は以下の通り。

①クセのある自燃人(個別告知)
②エリート自燃人(個別告知)
③ジャスティス不燃人(個別告知)
メンバー全員への全体告知
④ピュア自然人
⑤アーリー可燃人
⑥レイト可燃人
⑦こじらせ不燃人

全体への告知前に特定の3タイプの人々と事前に話し合うことが肝要である。これを一般に「根回し」と称する。

まず、クセのある自燃人から接触するのが理想である。「まだ誰にも伝えていないが、君には先に知っておいてほしい」といった特別扱いが彼らには効果的だ。上司からの直接の言葉を重んじる傾向にあるため、その点をうまく活かし続けることが大切である。

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