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公立トップ校に受かる子に共通する「親の育て方」 東大生に聞いた「どんな親に育てられたか」

東洋経済オンライン / 2024年5月16日 7時0分

公立トップ校に合格した子は、どのような家庭で育ったのか、また親御さんはどのようなタイプの傾向があったのでしょうか(写真:すとらいぷ/PIXTA)

【質問】

中1の子どもがいます。地元の公立中学校に通っています。今後、公立高校受験をすることになりますが、公立トップ校や上位校に合格する子の家庭はどのような共通点があるのでしょうか。勉強は本人がやるので、本人しだいですが、親として子どもに接するうえで注意点などあれば教えていただきたいです。

佐藤さん(仮名)

公立トップ校に受かる子の家庭環境

中学生たちを指導して以来、早35年が経ちました。その間、公立トップ校に合格した子の数は計り知れませんが、同時に、どのような家庭で育ったのか、また親御さんはどのようなタイプの傾向があったのかをつぶさに見てきました。また、主に母親対象の子育て・教育相談会を通じて延べ1万3000人を超える相談を受けてきた経験から、子どもがぐんぐん伸びる家庭にはある一定の傾向があることを感じてきました。

【図表で見る】公立トップ校に合格する子の「親の特徴」とは?

公立トップ校や上位校に合格する家庭にはいくつかの特徴があることは確かです。しかしその前に、一つ別のお話をしておかなくてはなりません。佐藤さんに該当する話ではないかもしれませんが、これまで多くの保護者と接してきた中で誤解されている方も少なくなかったため本論の前書きとしてお話ししておきます。

トップ校や上位校に合格すること、進学することが勉強の目的でもなければ、人生の目的でもありません。たまたまそのような学校に合格できるだけの境遇や能力があっただけかもしれないからです。人間はそれぞれ才能や能力を個別に持って生まれていると考えています。大切なことは、その固有の能力が発揮されることであって、トップ校という俗称の付いた学校に行くことがゴールではありません。ましてや、トップ校に行けるように親が振る舞いや愛情を変えるとしたら、その道理もおかしいものです。

また、子どものタイプによっては公立が向いている子もいれば、私立が向いている子もいます。さらに高校進学後に伸びる子、社会に出てから自分らしさが発揮できる子もいます。いずれにせよ、学力というたった一つの尺度で多感な時期の子どもたちの優劣を測ることは適切であるとは思えません。子どもたちにはそれぞれ多様な価値があり、それを基軸に育てていくことが教育の本質であると考えています。この点を前提としてこれからのお話をしていきます。

《公立トップ校に合格する子の親の6つの特徴》

それでは、ここから質問の回答になります。特徴を詳細に見ていけば例外はもちろんありますが、全体としてまとめると次の6つの傾向に収束します。

親の「勉強しなさい」はモチベーションが下がる

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