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新型「ラングラー」予想外の値下げをした意図 Z世代へのアピールとシェア拡大を狙った戦略

東洋経済オンライン / 2024年5月22日 11時50分

ちなみに昭和の日本では、オープンタイプの4輪駆動車のことを、すべて「ジープ」と呼んだ時代もあった。幼いときに耳にしたのか、1960年代生まれの筆者も、うっすらと記憶がある。その背景には、1952年に当時の新三菱重工業(現在の三菱重工業)がアメリカ・ウィリス社と契約し、ジープのノックダウン生産を開始。ラングラーの元祖といえるCJ3B型をベースとした国産ジープ(CJ3B-J3型)が、国内を走っていたことも大きい。ラングラーのワイルドなスタイルが、昔を知る日本人にとって、どこか懐かしさなどを感じることも、このモデルが根強い支持を受けている証しではないだろうか。

そんなラングラーの新型は、先代と同じパワートレインや車体を採用し、3BA-JL20Lという型式も同様。つまり、外観デザインなど、細部を改良したマイナーチェンジモデルという位置付けだ。

6年ぶりに変更を受けた新型モデルでは、ラインナップに、従来も設定のあったスタンダード仕様のアンリミテッド サハラと、オフロードでの走破性を高めた上級グレードのアンリミテッド ルビコンを継続設定。加えて、エントリーグレードのアンリミテッド スポーツを追加し、全3タイプを用意する。

いずれも4ドア+リアゲートのロングボディタイプで、エンジンに最高出力272PS、最大トルク40.8kgf-mを発揮する2.0L・4気筒ターボを搭載。電子制御式8速AT(オートマチック・トランスミッション)や、駆動方式に後2輪と4輪の駆動を選択可能なオンデマンド方式4輪駆動を採用する点も変更はない。ちなみに本家のアメリカには、2ドア+リアゲートのショートボディ仕様や、3.6L・V型6気筒エンジン車、6.4L・V型8気筒エンジン車もあるが、日本には設定がない。

新型ラングラーの変更点

新型ラングラーの主な特徴は、まず、全体のフォルムは先代モデルのイメージを継承しつつ、フロントフェイスを変更。縦に7つの穴があいた独自の7スロットグリルを小型化し、より洗練された印象のデザインとなった。各穴の縁部分となるグリルサラウンドのカラーには、アンリミテッド スポーツとアンリミテッド ルビコンにニュートラルグレーメタリックを配色し、アグレッシブな雰囲気を演出。アンリミテッド サハラにはプラチナシルバーを採用することで、高級感を醸し出す。

また、従来は運転席側ドアの前方ボディ部にあったポール状のマストアンテナを廃し、フロントウインドウの上部へ統合。外観をよりすっきりとさせるとともに、オフロード走行時に、アンテナに小枝などが引っかかることを防ぐ効果も生み出している。なお、従来のアンテナ位置には「トレイル レイテッド(Trail Rated)バッジ」を装着。これは、世界最高峰の4WD性能を開発するために、同ブランドが定めた独自規格を持つ証しだ。世界一過酷と呼ばれる性能試験にパスしたモデルだけに与えられる称号で、卓越したオフロード走破性をもつことを意味するという。

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