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カワサキ「Z7ハイブリッド」バイク電動化の未来 発売目前の新型バイクから電動化戦略を考える

東洋経済オンライン / 2024年5月26日 11時10分

エンジンのスペックは、最高出力43kW(58PS)/10500rpm、最大トルク43N・m(4.4kgf・m)/7500rpm。また、水冷式モーターは、最高出力9.0kW(12PS)/2600~4000rpm、最大トルク36N・m(3.7kgf・m)/0~2400rpmを発揮する。そして、これらのマッチングにより、システム最高出力は51kW(69PS)/10500rpm、システム最大トルクは60N・m(6.1kgf・m)/2800rpmを実現している(エンジンやモーターの形式やスペックなども、Z7ハイブリッドとニンジャ7ハイブリッドは同じ)。

ちなみに、Z7ハイブリッドと同じようなクラスとなるNA(自然吸気)エンジン車のZ650は、649cc・水冷4ストローク並列2気筒を搭載。最高出力50kW(68PS)/8000rpm、最大トルク63N・m(6.4kgf・m)/6700rpmを発揮する。エンジン排気量はZ650のほうが大きいが、パワーなどのスペックはほぼ同等だ。また、燃費性能もZ7ハイブリッドとZ650は同じWMTCモード値23.6㎞/L。ただし、燃料タンク容量は、15LのZ650に対し、Z7ハイブリッドは14Lで、やや小さめのタンクを搭載している。

走行性能・燃費性能について

パワートレインのスペックだけを見ると、Z7ハイブリッドは、従来のNAエンジンを搭載したバイクとあまり変わらない印象もある。ただし、走りに関しては、ハイブリッドモデルらしい数々の機能を備える。

まず、トランスミッションには、電子制御6速AT(オートマチック・トランスミッション)を採用。そのため、このモデルには、左ハンドルにクラッチレバーがないだけでなく、通常は左ステップ付近にあるシフトペダルもない。ただし、左ハンドルには、シフトセレクタも備えており、ライダーが任意にギヤを選択して走ることもできる。ハンドル外側にシフトアップ用の「+」スイッチ、内側にはシフトダウン用の「-」スイッチを備える。いわば、4輪AT車のパドルシフト的な乗り方もできるのだ。なお、運転は、MT車も乗ることのできる大型二輪免許だけでなく、AT限定大型二輪免許でも可能だ。

また、走行状況などに応じて、走行モードを選ぶことも可能。以下の3タイプを設定する。

・エンジンとモーターの能力をフルに発揮する「スポーツ-ハイブリッド(SPORT-HYBRID)」
・モーターで発進し、必要に応じてエンジンが協調する「エコ-ハイブリッド(ECO-HYBRID)」
・静かでクリーンな低速用の「EV」

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