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新しい浪人「おしゃ浪」海外で難関大目指す新勢力 「おしゃれ浪人」という浪人の新たな選択肢

東洋経済オンライン / 2024年5月29日 7時30分

今回は実際に東海地区のある地方都市から、フランスで学んだ1年の「おしゃ浪」期間を経て、20歳で早稲田大学の国際教養学部に進学した天山(仮名)さんにお話を伺うことができました。

天山さんはすべて英語で授業を行う、早稲田大学の国際教養学部の出身です。英語・フランス語に堪能で、大学入学前に英検1級を所持しているトリリンガル。一見、都心部の豊富な文化資本のある家庭で人生を歩んできたように思われるかもしれない彼は、実は海辺に面した田舎町に生まれた3人兄弟の真ん中で、高校まで公立に通っていました。

「人口約3万人の典型的な地方都市に生まれ育ちました。両親はどちらも高校を出てすぐ働いて、家計を支えてくれました。私自身はずっと競泳をやっていって、週6回学校が終わってから練習していました。オリンピックでメダルを取るような選手になりたいと思っていたので、中学受験も高校受験の時も、塾に通って勉強ばかりしていたわけではありません」

とはいえ、学校の成績はよかったようで、中学では学年300人中50番程度の成績を確保し、評定平均も45点満点で42点あったそうです。

「定期テストと部活だけやっていた」と語る文武両道の中学生は、推薦入試で高校に進学し、高校でも学校が終わると水泳に打ち込む日々を続けていました。

しかし、全国的にも競泳のレベルが高い愛知県内の選手と戦ううちに、現実を知っていくことになります。

「私は今まで地域ではトップクラスの選手でした。でも高校に入ってから、自分より優秀な選手が周囲に大勢いて、実力的に自分はこれ以上上に行くのは難しいと感じ始めたのです。兄も器械体操をしていて結果を出していたのですが、それを仕事にはできていなかったので、私も水泳を将来仕事にすることは無理だと悟り、高校2年生のときに水泳を辞める決断をしました」

彼が将来進むべき道を模索していたこのタイミングで、両親の知人から教えてもらったのが、国際的な社会奉仕連合団体がやっている留学プログラムでした。

「この時点でどういう進路を選びたい、どういう大学に行きたいというのは明確にあったわけではありません。でも、英語を覚えて将来無駄になることはないと思ったので、私も留学に行きたいなと思ったのです」

留学プログラムは地域によって規定が違うそうですが、天山さんが参加しようと思った留学プログラムは、学費や飲食費、滞在費などが全額クラブから出たようで、払う必要のあるお金は飛行機代だけだったそうです。

留学準備に頭を悩ませる

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