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新しい浪人「おしゃ浪」海外で難関大目指す新勢力 「おしゃれ浪人」という浪人の新たな選択肢

東洋経済オンライン / 2024年5月29日 7時30分

国際教養学部が求めているAO入試の能力水準がわからなかったのですが、一般入試の要項を見ていると、英検1級かTOEFL iBTで95点以上を持っていたら加点されるので、これが求められている能力水準だと判断しました。この指針をもとに勉強を続けて、夏には英検1級とTOEFL iBTで97点を取ることができたのです」

夏に早稲田の国際教養学部のAO入試に特化した講座を受講した天山さんは、その後も受験対策として英語のエッセイライティングを続ける日々を過ごします。

そして万全の対策をして入試に臨んだ天山さんは、見事、早稲田の国際教養学部の合格を勝ち取ることができました。

「早稲田以外では、慶応SFC、立教のGLAP、法政のGISと全部リベラルアーツを学べる英語の学部に出願し、すべて1次試験は通っていました。ですが、早稲田大学の2次試験の合格発表が11月末ごろでいちばん最初だったので、その合格がわかった段階で受験をやめました。

すごく嬉しかったですし、周囲も4年制大学を出ている人がほぼいなかったので、みんなとてもびっくりしていましたね。うちは決して裕福な家庭ではありません。たまたま自分が制度を知れて、それを生かせる実力があったおかげで、チャンスをいただけて早稲田に行けたんです」

こうして彼は、2浪の年齢で早稲田大学国際教養学部に入学することができました。

留学した経験をどう使うかが大切

天山さんは2024年に早稲田大学を卒業し、現在は「起業する」という目標に向けて、事業会社で修業をしています。

24歳になった精悍な顔つきの彼は、自身の大学受験を振り返り、「浪人したという意識はなかった」と語ってくれました。

「浪人は勉強をめちゃくちゃ頑張って、挑戦する人が多いと思います。ですが、私自身は受験に固執をした選択をしてきたわけでありません。今までの選択が、将来の自分の人生につながると思いました。葛藤はありましたが、腹をくくっていたから絶対に失敗できないという気持ちを持って2年を過ごせたと思います」

この2年の生活は彼にとって誇れるもので、「『おしゃ浪』をしてよかった」とも自信を持って答えてくれました。

「英語もフランス語も絶対に話せるようになろうとか、帰ったら絶対こういう大学に入るといった、ずっとポジティブな気持ちでいられた2年間でした。この選択をしていなかったら今の自分はないので、とてもいい期間だったと思います。

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