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8年で11軒閉店「ラーメン屋の墓場」で繁盛した必然 「日本一アンチが多い」店主は何を考えてきたか

東洋経済オンライン / 2024年5月29日 11時40分

「ラーメン屋の墓場」と呼ばれた物件で、繁盛店「油そば 鈴の木」を運営。SNSでバズり続ける、独特なキャラクターの「りゅう社長」だが、今に至るまでに様々な苦労を重ねてきた。その挑戦を伺った(筆者撮影)

8年で11軒閉店、池袋の「ラーメン屋の墓場」

池袋駅西口から徒歩5分。駅から続く都道441号線沿いに、実に8年間で11軒ものお店が閉店した「ラーメン屋の墓場」と呼ばれた物件がある。

【画像】「埼玉時代は赤字」「豚丼屋は10カ月で閉店」「オープン前に6000件のアンチコメ」…今では大繁盛「油そば 鈴の木」。メニューや外観、りゅう社長の様子を見る(11枚)

決して立地が悪いわけではないにもかかわらず、お店は続かない。毎年のように入れ替わり、時には「年に2軒」閉店することも……。

そんな“魔の立地”で快進撃を続ける1軒のラーメン店がある。「油そば 鈴の木」だ。

このお店を運営するのが「りゅう社長」だ。小さなサングラス、奇妙な動きでおなじみのりゅう社長を、いちラーメン店主ながらInstagramやTikTokなどのショート動画、YouTuberの動画などでその姿を連日見ない日はない。

まさに「令和のラーメン店主」という今までになかったマーケティング手法で、池袋西口の人気店の名をほしいままにしている。

【画像】「埼玉時代は赤字」「豚丼屋は10カ月で閉店」「オープン前に6000件のアンチコメ」…今では大繁盛「油そば 鈴の木」。メニューや外観、りゅう社長の様子を見る(11枚)

看板メニューは「辛まぜそば」。極太麺に青ネギ、刻みタマネギ、フライドガーリックなどの具材を乗せ、特製の辛味噌ダレをかけたまぜそばだ。

麺の下にスープが敷いてあるのが特徴で、ピリッと感がありながらも今までなかなか食べたことのないまぜそばに仕上がっている。粉チーズやマヨネーズなどの卓上アイテムでカスタマイズしながら食べる。最後にご飯を投入して追い飯にするのも人気だ。

今回はそんなりゅう社長の快進撃の秘密に迫ってみたい。

昔から将来の夢は「社長」

りゅう社長は埼玉県のさいたま市出身。小学生時代から父親に「お前は将来社長になるんだ」と言われ、昔から将来の夢は「社長」だった。

大学在学中に大宮で女性向けパウダールーム「キラ☆コレ」を開業。セルフでヘアメイクができ、しかもタピオカ屋を一緒にしたお店で、女性が集まるお店を目指して開業した。

当時はSNSが今ほど盛んではなく、なかなかお客が集まらず、いいものを作っても情報が拡散されない悩みに苦しみ続けた。お店は残念ながら閉店に追い込まれたが、マーケティングや集客に強い興味を持つようになる。

その後はアルバイトをしながら何十カ国も海外を回り、飲食店や面白いお店を見て回った。

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