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今年もまた繰り返すの?財政検証後の年金叩き 5年前に「答え」を書いた資料をいまだ放置

東洋経済オンライン / 2024年5月30日 8時0分

ある女性誌のインタビュアーからの、マクロ経済スライドによる年金給付の実質価値の減額の意味を教えてほしいとの質問に、次のように答えました。

「マクロ経済スライド」という仕組みがある。社会保障制度に詳しい、慶應義塾大学商学部教授の権丈善一さんが説明する。
「ちびまる子ちゃんの家族を考えてみましょうか。世の中で物価が3%上がったとします。その時、友蔵の年金が3%上がったら、それは実質価値が保障されていると言います。しかし日本の今の年金では、友蔵の年金は2.6パーセントしか上がりません。その差額0.4ポイント分が、実質価値の減額という意味です。その0.4ポイント分はまるちゃんの将来の年金に友蔵から仕送りされ、まるちゃんが受け取る年金が増えることになります。それが2004年に導入された『マクロ経済スライド』です。難しいかもしれないけど、この、孫、曾孫への仕送りの仕組みで日本の年金が、まるちゃんが年をとっても、生活の柱になる給付水準を保障することができるようになりました。」(権丈さん)

女性週刊誌では、この文章がどのように活用されたのか……おもしろかったですよ(笑)。誌面では1カ所、僕が話した「まるちゃん」が「まる子ちゃん」に修正されていましたけど、たまちゃんは、まる子ちゃんと言わないなぁ。

最後に、私が年金部会に提出した2つの資料がある第14回年金部会のホームページ、および第15回年金部会のホームページを紹介して、本日は、このあたりで終えようかと思います。お手隙の方には、両ページにある「権丈委員提出資料」をご笑覧いただければ幸いです。

権丈 善一:慶應義塾大学商学部教授

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