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星野源と新垣結衣「ラジオ共演」に見る本当の意味 Xフォロワー数274万人「滝沢ガレソ」投稿の余波

東洋経済オンライン / 2024年5月31日 0時0分

さらに今回の件は、収益が出た一方、社会的に罰せられず、損害も出なければ、星野さんと新垣さんの思いに反して、模倣する人が増えても不思議ではありません。すると、その真偽不明の情報に巻き込まれて傷つく人も増えるなど、嫌な未来にしかつながらないのです。

個人への過剰攻撃に対する嫌悪感

では、「個人が面識のない別の個人を攻撃する」「しかも事実無根の可能性があっても発信する」という悲しいツールの使い方をどう止めていけばいいのか。

ネット上には「もう国が止めなければいけない段階」「運営側がアカウント凍結などをもっとしていくべき」「得られる収益に比例した罰則規定が必要」「虚偽だったケースでは収益を本人に還元させる仕組みがほしい」「あまりにひどいものは削除するシステム化をもっと進めるべき」などのニュアンスでさまざまな意見が書き込まれています。

どれも一理ある一方で実現までのハードルは決して低くないでしょう。少なくとも、暴露系インフルエンサーは情報を広く募って利益を得ているのですから、もはや個人ではなくメディアの1つとみなして対策を考えるべきように見えます。

ただ、“暴露系”に限らず個人の発信者たちはメディアとしてのリテラシーを持っていない人が多く、広く発信するうえでの技術やリスク管理などの面に不安があるだけに、国や運営側などが罪を未然に防ぐ取り組みが必要ではないでしょうか。

今年は1月から週刊誌報道で「個人を過剰に攻撃すること」や「真偽不明の情報で生活や人生を変えてしまうこと」に対する嫌悪感が世間に漂っているだけに、改善に向けた一歩を踏み出すチャンス。面識のない個人からの攻撃によって心を病み、命を落とす人もいるであろう中、「絶対に変えなければいけない」という各所の本気度が問われています。

最もリスクを負っているのは誰か

29日、週刊文春が「フォロワー274万人の暴露系インフルエンサー『滝沢ガレソ』の意外な素顔『演奏のレベルはかなり高い』慶應SFC卒のバンドマンだった」という記事を報じました。個人の素性を明かすような記事であり、「暴露していた側が暴露される側にもなった」という一例でしょう。

可能性としては逆に「滝沢さんが週刊文春関係者の暴露をする」というケースもあり得るでしょうし、「滝沢さんが他の個人から何らかの暴露をされる」というリスクも考えられます。いずれにしても私たちが「関係性のない人たちから、いつ何を暴露されるかわからない」という怖い世の中で生きていることは間違いないでしょう。

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