新しいことに挑戦、多くの人が間違える始め方 習慣化しようとする人の4割が最初の7日間で挫折
東洋経済オンライン / 2024年6月4日 18時30分
筋トレ、読書、英語……。続けたくても、なかなか続かない。そんな「習慣化」に悩む人は多いでしょう。「習慣化しようとする人の約4割が最初の7日間で挫折しています。この7日間を乗り越え、習慣が続くようになるキーワードが“自己効力感”なのです」と認知科学コーチングを展開する名郷根氏は言います。同氏の新刊『習慣は3週間だけ続けなさい』から一部抜粋、編集してお届けします。
42%が最初の7日間で挫折
「今年こそ健康的な生活を送る」
「来月から朝型に生活リズムを切り替える」
「来週から英語をもっと勉強する」
年明けや月初め、週初めに新しい習慣を始めようと目標を立てる人も多いはずです。どうにかして今の生活を変えたい。夢や目標を達成したい。ただ、多くの人は継続できず、挫折してしまっているのではないでしょうか。
習慣化においては最初の7日間が非常に重要な意味を持ちます。昔から、飽きっぽくて何をしても長続きしないことを「三日坊主」といいましたが、何かを始めよう、習慣化しようと思っても多くの人は続きません。実際、一般の人が新しい習慣を身につけようとしたときに約4割の人が最初の1週間で挫折します。
習慣化コンサルタントの古川武士さんは著作の中で、クライアント150人に「どの時期で習慣化に挫折しましたか」とインタビューしたところ、最初の7日間の挫折率が42%もあったことを示しています。
42%と聞くと「そんなに高いのか」と思われるかもしれませんが、私の会社のコーチングプログラムでも同じような結果が示されています。コーチングを実施する前にクライアントにヒアリングした結果、約4割の人がそれまで習慣化に取り組んでも1週間で挫折したと回答しています。
実際、あなたも経験があるはずです。年初めや年度初めに「やるぞ」と決意を新たに目標を掲げたものの、気づいたらやめていた習慣のひとつや2つは思い当たるのではないでしょうか。
新しいことに取り組むと、最初は慣れませんし、違和感があります。そのうち、「何か面倒くさいな」「別にやらなくてもいいか」と取り組みをやめてしまったかもしれません。もしかすると、「自分は飽きっぽい」「何をしても長続きしない」と落ち込んだ人もいるかもしれませんが、これはあなたが悪いわけではありません。
居心地のいい環境に戻そうとする力が働く
人間の脳の構造が新しいことを拒否するようになっているのです。これは動物としての本能です。未知の世界に踏み込むことに対して本能的に恐怖や不安を感じます。
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