新しいことに挑戦、多くの人が間違える始め方 習慣化しようとする人の4割が最初の7日間で挫折
東洋経済オンライン / 2024年6月4日 18時30分
多くの人が新しい習慣をつくろうと始めようとしても7日以内に挫折してしまう理由のキーワードとなるのが「自己効力感」です。自己効力感は「自分ができる」と信じる力です。
アルバート・バンデューラが提唱した「自己効力感理論」によりますと、人は自分がどれだけ目標を達成する能力を持っているかに基づいて行動します。そして、自分の能力に自信を持つことが成功につながるとされています。
つまり、できると信じることが行動につながり、できる、間違いなくできると信じていればいるほど成功確率も高まるのです。
一方で、自己効力感が低下すると、目標に取り組むモチベーションが減少し、挫折する可能性が高まります。人は目標を達成する際に自分自身に対する期待や信念を持ちますが、「できそうもない」と感じた場合、自己効力感が低下します。
負のイメージを抱くことで、その目標を達成する自信が減少し、逆に困難を意識して、挫折感が強まります。自己効力感が低下する主な原因のひとつは、目標が実現可能性を感じさせない場合です。
目標が過大であると、達成が難しいと感じ、挫折を招く可能性が高まります。達成可能性が低いと感じた場合、人は目標に取り組む意欲を喪失し、行動を起こすことが難しくなります。
よく「目標は大きいほどいい」とはいいますが、本稿では3週間で習慣化するために、あえて大きな目標は設定しないようにします。たとえばTOEICで200点の人が「1年後に900点を目指す」、全く運動していない人が「毎日ジョギングを1時間する」という目標をいきなり掲げるのは、習慣化のためには危険かもしれません。
自己効力感はあくまでも主観なので、心の底から「できる」と信じられれば問題ありません。ただ、理想の姿をありありと掲げていても、自分の気持ちの中に「ちょっとできそうもないな」という気持ちがあると継続は簡単ではなくなります。
自己効力感の低下が挫折を引き起こすと、これが悪循環を生むことがあります。挫折が続くと、再び同じ目標に取り組むことへの抵抗感が増し、過去の失敗経験が新たな目標に対する自己効力感を低下させます。
「どうせまたダメだろう」となって、どう頑張っても無理な状況に陥ってしまうケースはあなたも経験があるはずです。これが積み重なり、継続的な挫折が自己効力感の悪化を招くことがあります。習慣化に向けて何かをしようという気すら起きなくなるのです。
小さな成功体験を積んで、自己効力感を高める
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