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「水卜アナ出世に憧れない若手」意外と多い"なぜ" "日テレの象徴"とされるが後には続かない?

東洋経済オンライン / 2024年6月5日 9時0分

“局内でどう評価されているのか”も“共演する芸人にどう気に入られるか”もブラックボックスの中にある。だが、それぞれが出世と人気に繋がっていることだけはわかる。

そしてさらに難しくしているのは、人気と出世が完全な相関関係にはないということだ。

水卜麻美の人気の理由をあとづけで分析するならば、当意即妙な返しができバラエティにも対応できるかと思えば、真面目な番組でもアナウンスメント力が感じられ信頼感がある。さらに食べる姿をはじめ、お高く止まっていない姿が主婦層にも好感をもって受け入れられる……などいくつも挙げることができるだろう。

だが、それらが出世の理由になっているかといえば、完全にイコールではないだろう。もっと言えば、人気はあるが出世しなかった女子アナには、他局も含めて多く例がある。

出世と人気――。人気者であるから出世するわけでもない。出世するから人気者になれるわけでもない。

そして、いまやその2つを得た水卜麻美だが、入社当時はそのどちらも持ち合わせていなかった。水卜は「日テレには『拾ってもらった』という思いがあるので、会社に対して妙に恩義を感じてしまう」(『週刊朝日』2014年11月28日号)と語り、テレビ朝日やTBSなど3つの局に落ちたことを明かしている。

当時は、ミス慶應コンテストに出場しフジテレビに入社した細貝沙羅などのほうが女子アナ受験戦線の中では注目株で、ミスキャンパスなど学生時代に目立った活動のなかった水卜の存在は、完全なダークホースだった。

筆者も当時、受験生からの「地味な雰囲気の子がなぜか日テレに内定している」という噂で水卜の存在を知ったほどだった。

出発地点は、そんなゼロ、いやマイナスといっていい場所だった。しかし現在は、朝の情報番組の総合司会を務め、X(旧ツイッター)に桜の絵文字をポストするだけで322万インプレッションを稼げるほどの紛れもない“人気者”であり、異例の管理職昇進を果たした“出世頭”である。

そう考えると、出発地点と現在地点の距離は果てしなく長く、女性局アナ史上、最長の距離を走り、今もその距離を延ばしている人物と言ってもいいのかもしれない。

だが、だからこそ、その長距離の中に何があるのかは想像がつかない。女子アナ志望者にとっては、なり方がわからず、憧れの意識も生まれない。水卜麻美もまた「目指してなれるようなもんじゃない」アナウンサーなのだろう。

局内での出世以外にある「道」

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