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1年で1割退学「崩壊する都内底辺校」の教育現場 タバコ・喧嘩・妊娠で退学が日常茶飯事だった

東洋経済オンライン / 2024年6月6日 7時50分

それから、1年間のスケジュールを3人の先生と一緒に相談して、勉強計画を立ててもらったり、定期的に連絡もいただきました。それぞれの科目に精通している方に相談できる安心感が、自分の受験勉強の支えとなりました」

合格の報告をした際には、先生方はとても喜んで下さったようで、英語の先生は「合格おめでとう!」と書かれたケーキを用意して下さったそうです。

長瀬さんは教育困難校を経験したことに「後悔はない」と言います。

「自分で知恵を絞らないと乗り越えられない場面がたくさんあったので、自分で試行錯誤して、計画を立て、戦略的に取り組めたのがよかったです。

その一方で、教育困難校では、先の人生をあまり考えていない人の中で生きることになるので、『勉強できなくてもいいや』と思ったり、将来のことをなんとなくしか考えていなくても、安心してしまったりする環境にあります」

どの環境に身を置くかが大切

「自分はたまたま助けていただいた先生との関わりのおかげでいい環境に引っ張っていただけましたが、勉強をするなら、どの環境に身を置くかが本当に大事だと感じます」

教育困難校と慶応という正反対の環境をどちらも経験して、「環境の及ぼす大きさは計り知れない」と語る長瀬さん。自ら幅広い世界を経験してきた彼だからこそ、教育関係の仕事で、不利な状況にいる受験生が何をすれば喜ぶのか、どんな情報があればありがたいかを親身になって考え続けることができるのだと思いました。

濱井 正吾:教育系ライター

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