1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

"炊飯器と旅する"女性「にぎりびと」の意外な正体 「世の中で一番偉いのは炊飯器」神谷さん(前編)

東洋経済オンライン / 2024年6月8日 7時10分

「にぎりびと」神谷よしえさんが開催する「おにぎりイベント」は各地からオファーが絶えない。神谷さんのおにぎりの魅力とは?(写真:尾形文繁)

「にぎりたてのおにぎり」を手渡しで渡して、その場で食べてもらう「おにぎりイベント」を各地で開催する「にぎりびと」神谷よしえさん。

拠点とする佐賀県・嬉野温泉の和多屋別荘で「おにぎり 神谷」として定期的に開催される朝食会は予約枠がすぐにいっぱいになってしまうという。

全国各地からも「おにぎりをにぎりに来てほしい」「イベントでおにぎりをにぎってほしい」というオファーが絶えず、その活動は海外にも広がっている。

神谷さんはなぜおにぎりをにぎるのか、神谷さんのにぎるおにぎりは何がそんなに魅力的なのか。人気の秘密に迫ってみた。

*この記事の続き:「"宇宙食"としても注目」おにぎりは凄い食べ物だ

*この記事の続き:にぎりびと直伝!「絶品おにぎり」作る簡単すぎる技

たったひとつのおにぎりが人を笑顔にする

炊きたてのごはんを手際よくにぎり、カウンターに並ぶお客さんに手渡しで渡す。

【写真で見る】「シンプルすぎる」絶品おにぎり。炊き立てのごはんをにぎる神谷さん。決してにぎり込むのではなく、やさしく丸めるように握る

渡されたおにぎりは、小ぶりでつやつやの丸っぽい三角。熱々を口に運ぶとスルッとほどけ、ごはんの甘みと香りが口いっぱいに広がる。

具も入っていないどころか、塩さえ振られていない「ごはんだけ」のおにぎり。それなのに誰もが「おいしい!」と目を輝かせ、そのあとはもう無心で頬張り始める――。

「にぎりびと」神谷よしえさんは、お米のすばらしさを伝える「ライスツーリズム」を提唱。九州を拠点としつつ、国内外でこうした「おにぎりイベント」を開催している。

「現在は佐賀県・嬉野温泉の和多屋別荘で、お客さんの前でにぎっておにぎりを食べていただく『おにぎり 神谷』を常設しているほか、栃木の喜連川温泉にも年に3回ほど伺っておにぎりをにぎっています。

あとは、呼ばれれば国内でも海外でもどこでも行ってにぎります。東京でも毎月のように何かしらのイベントに呼ばれてにぎっていますね」

【写真】「どこにでもある炊飯器、どこにでもあるお米」で作る神谷さんの“おにぎり”。それを受け取る人は誰もが笑顔になる(10枚)

大分県宇佐市に生まれ育った神谷さんは子ども3人を育てながら、食に関わる活動を行っていた。

「今で言うフードコーディネーターとして、『人と人』『人と物』をつなぐという活動をしていました。大分の名産品である『ゆずごしょう』の啓発活動もそのひとつです」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください