BMWが誇る「M」を冠するスーパーバイクの実力 雨の「もてぎ」で元GPライダー先導で試乗した
東洋経済オンライン / 2024年6月16日 8時20分
航空機メーカーとしてのルーツを持つBMWが、最初に実用化した車両は2輪車だった。しかし、なのか、だから、なのか、BMW本社内において2輪部門は、4輪部門と命令系統が異なる別組織として長らく運営されてきた。ロゴなどのCI(コーポレート・アイデンティティ)は共用していても、販売店や生産、マーケティングなどさまざまな戦略や意思決定は、別のチームによりなされていたのである。
【写真で見る】BMWのハイパフォーマンスモデル「M」を冠した2輪。最新の「XR」、最上位「RR」、ロードスターの「R」の3モデル
それが2019年秋に組織変更を実施して、2輪部門であるBMWモトラッドはBMW全体の開発部門の傘下に入ることとなった。これを受けて、BMWのハイパフォーマンス・モデルとして50年あまりの歴史を持つ「M」が2輪にも設定された。
2輪版「M」の第1弾として、2020年にスーパーバイク・レースのベース車ともいえる「M 1000 RR」が誕生。2023年にはフェアリング(風防)を持たないロードスター・タイプの「M 1000 R」が、この2024年には乗車姿勢が高くツアラー性を高めた「M 1000 XR」が投入された。
「M」のエンジンは200馬力を超える
Mの3モデルでは、いずれも並列4気筒エンジンが搭載される。最高出力は、「R」が210馬力、「XR」が重心の高さなどを考慮してトップエンド・パワーを絞った201馬力なのに対し、ハイエンド・モデル「RR」は212馬力となっている。
【写真】BMWが2輪でラインナップする「M」3モデル、最新の「XR」、最上位「RR」、ロードスターの「R」を見る
チタン製コンロッドでエンジン回転部分の構造を軽量化し、ピストンリングを通常の3本から2本に間引くことで高圧縮比・低摺動抵抗化、さらに可変吸気マニフォールドを採用して高回転域のパワーを引き出しているのだ。
さらに「RR」のエンジンは、BMWベルリン工場でほかの2輪車用エンジンとは別のラインで組み立てられ、主要な部品の重量を緻密に計測してバランスさせることで超高回転の常用に耐える品質を実現している。エンジンの分解整備を通常より短い3万kmで実施することも求めている。
BMWモトラッド・ジャパンの平野司テクニカル・マネジャーは、「M 1000 RRは基本的な性能が極めて高く、マフラーや足回りの設定をレース専用に変更するだけでスーパーバイク・レースに出場できるだけの性能を備えており、レース用パーツの供給体制も万全です。ヨーロッパを中心に各国の選手権で活躍の場を拡大しています」と説明する。
Sシリーズをさらに高性能化
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