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「20歳下の紫式部と結婚」藤原宣孝のトンデモ求愛 父の為時と同僚関係、越前には宣孝の手紙も

東洋経済オンライン / 2024年6月16日 12時30分

越前市にある紫式部公園(写真: tabito / PIXTA)

NHK大河ドラマ「光る君へ」がスタートして、平安時代にスポットライトがあたっている。世界最古の長編物語の一つである『源氏物語』の作者として知られる、紫式部。誰もがその名を知りながらも、どんな人生を送ったかは意外と知られていない。紫式部が『源氏物語』を書くきっかけをつくったのが、藤原道長である。紫式部と藤原道長、そして二人を取り巻く人間関係はどのようなものだったのか。平安時代を生きる人々の暮らしや価値観なども合わせて、この連載で解説を行っていきたい。連載第23回は、紫式部と夫となる藤原宣孝のエピソードを紹介する。

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「光る君へ」が不安視されたワケ

戦国時代のように派手な合戦シーンがあるわけでもなければ、幕末のようにドラスティックな展開があるわけでもない。ただひたすら、藤原道長をはじめとした貴族たちが平和をむさぼった平安時代を舞台にしたドラマに、はたして見どころがあるのかどうか――。

【写真】福井にある紫ゆかりの館

放送前はそんな心配もされた大河ドラマ「光る君へ」だったが、蓋を開けてみれば、紫式部や藤原道長の目線で、平安貴族の人間模様が丁寧に描かれており、実に見応えがあるストーリー展開となっている。ドラマの面白さに引っ張られるように、本連載も多くの読者に読んでもらえているようだ。

前評判で不安視されたのは、何も時代設定だけではない。紫式部が主人公でありながら、清少納言のキャストが発表されれば「2人は会っていないはずでは?」という指摘がなされたり、紫式部と藤原道長が恋に落ちるという展開にいたっては「あり得ない」と一蹴する声も聞かれたりした。

しかし、紫式部と清少納言は、宮仕えの時期が重なっていないことから「面識がなかったのでないか」とされてきたが、「面識があった」と唱える学者もおり、史実は明らかになっていない。

ドラマでのまひろ(紫式部)とききょう(清少納言)の2人は、タイプこそ違えどリスペクトし合える関係はほほえましく、2人の行く末に幸あれ、と思わず応援したくなる。『紫式部日記』にて、紫式部は清少納言を痛烈に批判しているだけに、2人の関係がどう変化していくのかも、ドラマの見どころの一つとなりそうだ。

まひろと道長の恋愛ストーリーも、大胆に脚色しながらも、史実との整合性から大きく逸脱することはなく、「そんなことがあったのかもしれない」と思わせるほど、秀逸な脚本に仕上がっている。

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