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「niko and ...」カフェ事業が人気急上昇の必然 苦節10年で黒字に転換 、平日でも活況に

東洋経済オンライン / 2024年6月18日 13時0分

前年比130%と、好調なニコアンドコーヒー。「ニコアンド」のカフェ事業だが、黒字化するまでには10年もの時間がかかったという(編集部撮影)

昨今、都心ではカフェが大混雑している。たとえば、渋谷はスタバが18軒(※2024年5月時点)もあるのに、どこも満員だ。

【画像】「カフェが足りない!」時代の中、ひっそり前年比130%の成長をしている「ニコアンドコーヒー」。おおぶりサイズのフードや、スペシャルティコーヒーの様子を見る(11枚)

なぜ「カフェ難民」が増えているのか。背景には「都市の再開発」「ジェントリフィケーション」「喫茶店の減少」「排除アート」……など、さまざまな要因が絡み合っている。

そんななか、業績を急上昇させているのが「ニコアンドコーヒー」だ。

株式会社アダストリアが運営するカフェで、2023年は前年比で130%にまで成長。全国18店舗ながらも、「アパレル併設型カフェ」 として、草分け的存在になりつつある(前編はこちら)。

企業理念に欠かせなかった「食」

前編の記事「『niko and ...』カフェ事業が"実は絶好調"のワケ 細やかなサービスで差別化、アパレルへの好影響も」では、ニコアンドコーヒーのメニューや内装へのこだわり、ショッピングモールへの出店や、「あえてフードコート近くを選ぶ」戦略についてお届けした。

【画像】「カフェが足りない!」時代の中、ひっそり前年比130%の成長をしている「ニコアンドコーヒー」。店舗とフード・コーヒーの様子を見る(11枚)

このようにメニュー・サービスの双方で、他社とは異なるこだわりを貫くニコアンドコーヒー。しかし、もともと同社はアパレルがメインの企業。どうして、カフェ事業を始めたのか。

「立ち上げメンバーの中では、アパレルだけではできないことをしたい、という話がずっとあったんです。カフェがあると、お店での人と人の関わりが増えたり、コミュニティの場が生まれたりする。そこが素敵だと感じていました」(アダストリア・増田太一氏)

当時の社員たちが参考にしたのは、視察に訪れたニューヨークやロサンゼルスで見た風景。サードウェーブコーヒーが流行するなか、これらの都市では、アパレルに併設したカフェが増えていた。これらが、立ち上げメンバーにインスピレーションを与えた。

ニコアンドは、ただアパレルや雑貨を扱う店ではなく、「人の生活」そのものを提案するという理念を持つ。「食」もまた、「生活」を作る大事な要素。だからこそ、ニコアンドには「食」も必要だったのだ。

「衣食住のすべてを提案するという意味において、飲食は欠かせませんでした」(増田氏)

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