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「2浪3留京大」人力車に情熱注ぐ彼の豊かな生き方 数学が苦手なのに理系志望、彼が貫いた信念

東洋経済オンライン / 2024年6月23日 8時20分

3度目の京都大学の工学部への挑戦に向け、勉強を始めた竹林さん。3年連続で京大工学部を志望した理由も、彼なりのしっかりした理由がありました。

「京大の工学部は2次試験を受けるための資格として、センター試験で5教科7科目を受ける必要があるのですが、合否に直結するのは国語・英語・社会だけなんです。国語・英語が50点満点、社会が100点満点でその200点と、2次試験の800点を合わせて1000点満点でした。

だから足切りさえ突破できれば、センター数学・物理・化学は0点でもいいんですね。それに加えて2次試験で英語の配点も高かったですし、数学も2時間半与えてくれて、6問中4問できれば受かったので、自分が合格するためにベストの学部だと思いました」

「1年通して、バランスよく学習することを心がけた」この年は、ついに秋の模試ではA~B判定をとれるようになります。自習室で苦手科目であった数学・物理・化学をひたすら突き詰める日々を送ったこの年のセンター試験は、数学も158/200点と粘り、全科目合計で87.4%を記録。

併願で受けた慶応の理工学部と同志社の理工学部も合格し、自信を深めて受けた3度目の京大受験は、終わった瞬間に「受かったな」と思えたそうです。

こうして、ついに竹林さんは2浪で京都大学の工学部電気電子工学科に合格し、進学しました。

「『やった、受かった!』というよりは安心しましたね。周囲の浪人した友達からすると、『そりゃ1年余計にしてるから受からないといけないだろう』という感じだったので。みんなは現役で受かることをゴールにしているから1浪で済むのですが、僕は1浪をゴールにして挑んだから、2浪したんだと思います」

憧れだった京都大学に入れた竹林さん。彼は浪人してよかったことを「京都での大学生活を後悔なく送れていること」、頑張れた理由を「自分のせいで追い込まれてしまったから」と語ります。

「街も自然も文化もある京都での大学生活はめちゃくちゃ楽しいです。でも、それを楽しむことができているのも、第1志望の京都大学に入れたからだと思います。高校の同期で京都に出てきている人は京大生ばかりでした。すでに京大に入っていた彼らの様子をSNSで見ていてとても楽しそうだったので、浪人してからさらに京都大学に行きたいという気持ちが強くなりました。きっと、第2志望の大学に進んでいたらコンプレックスを抱いて後悔したと思うので、2浪してでも京大に進学できて本当によかったなと思います」

現在は在学しながら、人力車でアルバイト

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