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「2浪3留京大」人力車に情熱注ぐ彼の豊かな生き方 数学が苦手なのに理系志望、彼が貫いた信念

東洋経済オンライン / 2024年6月23日 8時20分

現在京都大学工学部電気電子工学科の6回生の竹林さん。「学力が足りないことと、ほかに面白いことがありすぎること」から3留目に突入したそうですが、憧れだった京都大学に入り、楽しんでいる様子が話しぶりからも伝わってきます。

今、彼は「人力車えびす屋」の京都東山店で多い時は月に25日出勤してお金を稼いだり、そのお金で毎回違う友達を連れて自転車で47都道府県を旅したり、コロナの時期に「名前も職業も出身も知らない“友達”と気兼ねなく話せるコミュニティ」として銭湯にはまって銭湯サークルを作ったりするなど、京都大学生活を謳歌しているそうです。2023年冬には自身の生活の様子を配信するYouTubeチャンネルも始めました。

大学に入ってからずっと精力的に活動を続けている彼は、浪人を通して、「競争原理から外れて、自分が本当にやりたいことを考えることができるようになった」と、自身の精神面の変化についてにこやかに答えてくれました。

「僕は今まで、クラスでいちばんを維持するために頑張るタイプだったのですが、2浪という大きな挫折を味わって、競争の最前線から落ちてしまいました。でも、それで『ちやほやされる』とか『お金が稼げる』といった、世間的な成功のために頑張る姿勢から外れて、周囲の目を気にせずに、自分がやりたいことを追い求められるようになりました」

人生が面白い方向に向いている

「もちろん、競争原理の中でやりたいことを模索する人がいちばんカッコいいですし、自分自身、浪人してよかったと胸を張って言いたいわけではないですが、結果的にサークルを盛り上げられたり、友達と一緒に大学生活の思い出を共有できたりしています。だから、人生が面白い方向に向いたという点では、浪人したことを生かすことはできているとは思います」

「僕の人生に興味があって、話を聞きたい人は土日はほぼ人力車をやっているので指名予約して来てみてください」と語った竹林さんからは、競争原理から外れ、肩の荷が下りたことで見える景色を、楽しんでいるように感じることができました。

竹林さんの浪人生活の教訓:挫折を経験することで、周囲の目を気にしなくなり、自分のやりたいことを追求できるようになる

濱井 正吾:教育系ライター

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