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ホンダ、進化版の「ヴェゼル」が持つ2つの魅力 より静かに、価格アップも抑えた優等生SUVに

東洋経済オンライン / 2024年6月24日 10時0分

ちなみにヴェゼルのe:HEVは、走行用と発電用の2モーターと、1.5Lガソリンエンジンを組み合わせた独自のハイブリッドシステムを採用する。走行シーンに応じてモーター走行とエンジン走行をスムーズに切り替えることが特徴だ。

発進時や市街地などでの低速走行時は、主にモーターのみで走る「EVモード」を使用。また、速度がある程度上がったり、登り坂などで加速したりするようなシーンでは、エンジンが充電のために始動し、走行用モーターで駆動する「ハイブリッドモード」に切り替わる。さらに高速道路の巡航時など、エンジンが得意とするシーンでは、エンジンのみの動力で走る「エンジンモード」に切り替わる仕組みだ。

先代モデルとの違いは、市街地の道路でいきなり実感できた。平坦な道で、バッテリーの充電状況が良ければ、50km/h程度までEVモードのままで走ることができるようになったのだ。先代モデルでは、どんなにアクセルをゆるやかに踏んでも、40km/h以上になると、エンジンが始動してハイブリッドモードに切り替わっていた。もちろん、新型でも登り坂などでは、40km/h程度でもハイブリッドモードになるが、一般的な市街地におけるEVモードの走行領域は拡大されているといえる。

ホンダの開発者によれば、「ハイブリッドバッテリーの満充電領域を8%アップ」したことなどが主な要因のようだ。これにより、「市街地走行でエンジンの始動と停止の頻度を従来比で約30%低減」しているという。また、こうした改良は、「ユーザーによっては頻繁なエンジン始動を不快に感じる場合もある」ことに対応したという。

ハイブリッドモードでも差は歴然

さらに気づいたのは、ハイブリッドモードになってエンジンが始動しても、エンジン音がかなり静かになったと感じられたこと。先代では、エンジン始動時の音が大きめで、ある意味で、モード切り替わりのタイミングがわかりやすかった。一方、新型では、市街地であれば、いつエンジンが始動や停止したのかがわからないほど静か。もちろん、例えば、登り坂など、エンジンの回転数が上がるシーンでは、始動したことがわかる程度にエンジン音は聞こえる。だが、先代のエンジン音は、ブーンとちょっと大きめのエンジン音が聞こえ、なにか「無理して頑張っているのでは?」と思えるシーンもあった。それに対し、新型のエンジン音には、ちょっと「余裕がある感じ」さえする。

こうした聞こえるエンジン音の変化について、ホンダの開発者は「ダッシュボードやルーフ、フロアの各遮音材と防音材を厚くし、配置も最適化した効果」だと説明する。市街地走行時の静粛性という意味で、新型は格段に向上していることを実感できた。

ダイレクト感が増したスポーツモード

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