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ライオンズが整形外科クリニックを開院した事情 地域住民もビジターチームも利用できる

東洋経済オンライン / 2024年6月30日 11時30分

ライオンズ整形外科クリニック(写真:埼玉西武ライオンズ)

プロ野球を永年観戦していて痛感するのは、選手にとって本当に重要なのは「投打で活躍する」以前に「試合に元気に出続けることだ」ということだ。絶好調の選手が、試合中のアクシデントで突然登録抹消されて戦線離脱するのを数多く見てきた。

【写真】フォースプレートを試す源田壮亮

大相撲には「三しない力士は出世する」という言葉がある。「ケガしない」「病気しない」「気にしない」力士が出世するということだが、野球選手も同様だ。大谷翔平がここまで上り詰めたのも、2度の右ひじの手術以外には、ほとんど「ケガしない」からでもある。

プロ野球の本拠地球場では、選手のケガ、アクシデントに対応するため医務室が設けられ、試合時には医師や看護師、理学療法士が常駐している。ケガをした選手は、ここで応急処置を受ける。ケガの状態によっては病院に搬送されることもある。しかし医務室レベルでは、ケガの程度がすぐにはわからないこともあるし、球場から病院までの搬送に時間がかかることもある。

本拠地ベルーナドーム近くに開院

埼玉西武ライオンズは今年4月、本拠地ベルーナドームの道向かいに「ライオンズ整形外科クリニック」を開院し報道陣に公開した。

ライオンズは、前年から学校法人帝京大学とスポーツ医科学サポートに関するパートナーシップ協定を締結したが、この取り組みをさらに推し進め、本拠地にクリニックを開院することで、迅速かつ手厚い対応を可能にしたのだ。

運営は、一般社団法人ARMSが担当、ライオンズは商標使用権や建設用地を貸与するという形になっている。

クリニックの診療科目は、整形外科とリハビリテーション科の2つ。両科ともに、プロ野球選手だけでなく近隣に住む一般住民も利用することができる。

1階には待合室やMRIや、一般エックス線検査装置、体外衝撃波装置などさまざまな医療機器を設置した診療室を完備、主として医師による診察を受けることができる。

そしてユニークなのが2階。すべてリハビリスペースになっている。木目調の床が一般のリハビリスペース、黒い床の部分がアスリートリハビリスペースときっちり分けられているのも特徴だ。1階、2階ともにアスリートだけでなく、一般の利用者もこのスペースを利用できる。

ケガからの回復をデータによって計測

報道陣向けの内見会には源田壮亮、増田達至などの主力選手も姿を見せた。

2階のアスリートリハビリスペースで、源田は「フォースプレート」という計測機器を使っていた。これは床に埋め込んだ圧力センサーと2台のカメラで撮影した映像を組み合わせることで選手のパフォーマンスを計測するというものだ。ジャンプをしたり、バットを振ることでさまざまな動きの動作解析ができる。

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