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「管理職をためらう女性」実践すべき4つの心得 やり方次第で「残業時間の壁」は突き崩せる

東洋経済オンライン / 2024年7月3日 19時0分

「女性だから〇〇」という思い込みは自分自身の中にもあるという(写真:EKAKI/PIXTA)

「えっ、私がリーダーでいいんですか?」——はじめて部下をもつことになった女性には、女性ならではの悩みや不安があるものですが、普通の女性が成果を出すリーダーになるために必要な心がまえとはどんなものなのでしょうか。2006年にシャープ亀山工場初の女性管理職となり、約40名の男性部下を抱えた経験を持つ研修講師の深谷百合子氏が、女性の管理職に向けて、男性とは少し違うリーダーシップの取り方を解説します。

※本稿は、深谷氏の著書『不安が消えてうまくいく はじめてリーダーになる女性のための教科書』から、一部を抜粋・編集してお届けします。

管理職につきまとう「残業時間増」というイメージ

「リーダーの立場になると、残業時間が増える」というイメージを持つ方が多いかもしれません。

確かに、私が課長になったころは、残業が増えるだけでなく、休日に会議や研修が行われることもありました。月曜日の午前中に行われる経営会議のために、土日に出勤して資料を準備するような部署もありました。

私自身も長時間労働が常態化していましたが、今振り返ってみると、やらなくていいことをやっていたなと思います。遅くまで仕事をしていると、「これもやっておこうか」「あれもやっておこうか」と気づいてしまい、自分でどんどん仕事を増やしていたのです。

誰かに任せることもしませんでした。時間さえかければできたからです。でも、これはとても生産性の低い仕事の進め方だったと思います。

たとえば、子育て中で時短勤務をしている人など、「時間に制約のある人」の仕事は生産性が高いとよく言われます。

通信系の会社に勤めるYさんは育児休業を終えると、1日6時間の時短勤務で職場復帰しました。仕事を終えたら、すぐに保育園に走らなければなりません。6時間という限られた時間で成果を出すために、Yさんは2つのことに取り組みました。

ひとつは「仕事で関わる人たちとよい関係をつくること」、もうひとつは「やらなくていい仕事をやめること」でした。

当時、Yさんは管轄下の35の現場部門に指示を出す統括部門で仕事をしていました。以前は現場の事情を考えず、上から押しつけるような形で指示を出していましたが、職場復帰後は、先に現場の事情を聞くようにしたそうです。

「今この仕事をお願いすることで、負担が増えませんか?」と、Yさんが自分のほうから歩み寄ることで、現場の人たちの態度は変わってきたそうです。

こうして現場の人たちとよい関係をつくったことで、仕事が進めやすくなっただけでなく、子どもの事情で急に帰らなければならないことがあっても、現場の人たちが協力をしてくれるようになりました。

仕事の効率アップには「前任者への忖度」は不要

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