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給与だけではない!外国人社員が離職しない秘訣 公私問わない関係づくりで安定した就労環境を

東洋経済オンライン / 2024年7月6日 9時0分

福本社長は、給料のベースアップを行った当時、同じく外国人を雇用している同業者から「外国人社員に給料を払いすぎなのでは?」と言われたそうです。

その後、その同業者から「うちの外国人は辞めてしまった。福本社長のようにベースアップをできる範囲でやっていればよかった」とこぼされ、改めて「当時の判断はよかった」と振り返っています。

ミャンマーの人は、一度退職すると決めると、その後その不満を解消させても、例えば給料を上げても「退職する」という気持ちは変えないことが多いようです。

本人が今後の進路を決める前に対処する。そのためには、日頃から何でも話し合える関係性を築いておくことが、人材定着を考えるうえでとても大切なことがわかります。

ソー君は来日前にお付き合いをしている彼女がいました。ミャンマーに残してきた彼女であるナン・メイ・テッ・ピュさん(通称:ナンさん)とは遠距離恋愛で、すでに5年を経過していました。

ミャンマーでは2021年に発生したクーデターで国内の政治・経済の混迷が深まり、ミャンマー国内での就職が難しい状況です。ソー君は「結婚して日本に連れて来られないか」と考えるようになりました。

「彼女と一緒に働くことはできないか」

ただ、ナンさんは日本語を勉強し始めていましたが、会話もほとんどできない状態。それでも日本に来られるのか、また仕事もあるのかと思い悩み、結局、七重さんに相談しました。

ソー君から相談を受けたとき、七重さんはちょうど妊娠が判明した時でした。そのため、日本語があまり必要でない事務をアルバイトとして雇えないかと福本社長に相談しました。

福本社長は「ソー君は食生活が偏る傾向があり、健康に不安がある、それなら彼女と結婚して日本に来て一緒に生活すればプラスになるだろう」と思い、「アルバイトとして雇うから彼女を日本に呼びなさい」と伝えました。

そうして2022年10月からアルバイトとして働き始めたナンさん。七重さんに聞いてみると「日本語はまだまだ通じないですが、英語は少し通じますし、すごく真面目に働いていて気配りができるので、社内での評価も高い。安心して産休に入れます」と打ち明けました。

同僚のジン君も来日前から付き合っている彼女がいました。彼女であるカイン・サベー・モンさん(通称:モンさん)は京都の会社の勤務。離れ離れで5年間、恋愛をはぐくんでいました。

しかし同僚の彼女・ナンさんがやってきて同居したのを目の当たりにし、同じく遠距離恋愛が5年続いていたこともあり「自分も結婚して一緒に生活できないか」と考えるようになりました。

「日本で働く婚約者を雇ってもらえないか」

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