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感情を「制御できない」→「できる」に変える"技術" まずは自然と沸く気持ちを「客観視」すること

東洋経済オンライン / 2024年7月10日 19時0分

引いた目で「自分の気持ち」を見る

このように、「感情マーク」を描くことで、自分の感情を客観的に見るクセがついていきます。まるで自分の心の中にもう1人の自分がいて、冷静に観察しているようです。

そうすると、次第に冷静に自分のことを見られるようになり、たとえつらい状況にあったとしても、

「今日はちょっとがんばりすぎかも」

「私っていま、けっこう大変なときだな」

と、落ち着いて自分の気持ちを分析できるようになります。「凹んだ自分」に気づくことで、自分に対してやさしい気持ちが芽生えるのです。

感情を表すのが難しければ、いくつかの選択肢の中から選ぶ方法でもかまいません。

人には、「うれしい」「わくわくする」といったプラスの感情と、「不安だ」「イライラする」といったマイナスの感情がありますが、ここではアメリカの心理学者のロバート・プルチック氏が分類した「8つの基本感情」を示しておきます。

① 喜び(joy) すばらしい、うれしい、ほっとした、など
② 信頼(trust) 誇らしい、よくやった、さすがだ、など
③ 期待(anticipation) 面白そう、わくわくする、興味が出た、など
④ 驚き(surprise) 驚いた、びっくりした、予想外だ、など
⑤ 恐れ(fear) 心配だ、不安だ、こわい、など
⑥ 悲しみ(sadness) 悲しい、寂しい、泣きそうだ、など
⑦ 怒り(anger) イライラする、腹が立った、ひどい、など
⑧ 嫌悪(disgust) 嫌だ、こりごりだ、うんざりだ、など

ちなみにプルチック氏は1980年、この8つの基本感情と、2つの感情の組み合わせである応用感情から成り立つ「感情の輪」を提唱しています。

重要なのは、「マイナスの感情はダメで、プラスの感情さえあればいい」というわけではないということ。

プラスの感情によって満足してしまい、「現状維持バイアス(※)」のために行動を変えることができなくなることだってあります。つまり「プラス・マイナスどちらも、大切な私たちの感情」なのです。

※ 現状より良くなる可能性があっても、リスクを恐れて安心を得たいために、いまの状態を続けることを好み、変化を避ける心理傾向のこと

マイナスの感情にとらわれたときは?

とはいえ、誰しもイライラが収まらなかったり、怒りの感情がどうにもできなかったりするときがあります。不安で眠れない夜もあるかもしれません。

そんなときは、たとえば、「イライラ!」「怒!」「不安!」とだけ書いてください。できたら小さい声で「私はイライラしている」「私は怒っている」「私は不安でいっぱいだ」と読んでみましょう。

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