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消えゆく国鉄気動車「キハ40」まだ乗れる路線 北海道や九州、確実に走っているのはどこ?

東洋経済オンライン / 2024年7月13日 7時0分

垂水からは路線バスで日南線の起点、志布志に向かう。志布志までは1時間半ほど。乗客はほとんどいない。この路線の中心地、鹿屋を通る。かつて国鉄大隅線があったが、1987年に廃止された。車社会らしくロードサイド店舗が充実しており、鉄道の面影はない。

13時29分発、油津行きはキハ40形単行だ。雨模様、一面だけのホームにポツンと古びた気動車が停まっている姿は絵になる。志布志湾、日南海岸を眺めて終点の油津に到着。すぐに接続する南宮崎行きに乗り換えていく人が多いが、私はこの駅で降りた。

「カープの駅」で途中下車

広島カープのキャンプ地であり「日本一のカープ油津駅」との看板が出ている真っ赤な駅舎。ここには地域活性化の話題になると成功例として経産省などの資料に出てくることで知られている商店街があるので一度訪れてみたかった。

強い雨、15時前という中途半端な時間だからか商店街に人通りはない。コワーキングスペースやリノベーションされた店舗と昔からの商店が共存しており、並行する通りには古いスナック街もある。古くからあるパン屋で買い物し、地域活性化の象徴である「ABURATSU COFFEE」に立ち寄り、新旧両者の雰囲気を確かめた。

2回目と3回目の旅は「旅名人の九州満喫きっぷ」を使った。3回分あるので1回余るが、有効期間の3カ月間に使えばよいので、残りは5月のアウェイ長崎戦に回した。第三セクターにも使えるので、肥薩おれんじ鉄道や南阿蘇鉄道を利用するのに便利だ。

3回目、3月30日(土)は9時過ぎに熊本空港に到着。無料の空港ライナーで肥後大津駅へ向かい、立野駅に出て、南阿蘇鉄道に乗った。熊本地震で被災し、2023年7月に全線復旧したので訪れたかった。

トロッコ列車に乗り、満開の桜を眺めながら終点の高森駅に到着。ここに来たのは2006年4月の大分トリニータ戦以来だったので、堂々たる新駅舎に驚いた。結局、九州に3回来て3回ともジェフ千葉は負けた。

翌日、気を取り直して熊本から新八代に出て、肥薩おれんじ鉄道に乗車。列車は不知火海沿いを進む。間近に青い海が広がり、向こうに天草が見える。山間に満開の桜が見えてきて津奈木駅。本日に限り駅員がいるとのアナウンス。「つなぎ桜まつり&新酒まつり」があるそうで、多数の乗客が降りていった。

川内駅で鹿児島本線に乗り換え、伊集院駅で降りる。ここから13時4分発の路線バスで枕崎に向かう。南薩鉄道記念館のある加世田を通る。途中から雨模様に変わり、約2時間で枕崎に到着した。列車の時間まで地場のスーパーで買い物をする。枕崎だけに焼酎の品揃えが見事であった。

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