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目黒蓮「世田谷区内の小田急線」がハマる深い理由 SnowManっぽい駅は「新宿」、キンプリとSixTONESは?

東洋経済オンライン / 2024年7月15日 20時0分

Jr.になってからも、レッスンに呼ばれる頻度は少なく「何カ月に1回声がかかるかどうか」だったといい、レッスンが終わって帰るときに、六本木駅の改札を入って階段を降りたところにある自動販売機でミルクティーを買い「車内で“このミルクティーを飲むのもこれが最後かな”って、いつも思ってました」と振り返る(※3)。

目黒の語るエピソードは、舞台が六本木でも飲み物はミルクティーと、どこか牧歌的ですらある。

同期の佐藤勝利は、入所後1年でSexy Zoneとしてデビューを果たすが、目黒は佐藤に対して「次元がちがいすぎて、悔しさを感じられる距離感じゃない」とその立ち位置の差を語る。ジュニアの番組に呼ばれることも決して多くなく「たまに出られたときもJr.のバックの列の一番後ろの端っこ」だったという(※3)。

本人も「自分は……ずっと日陰にいて」(※4)、「正直、デビューはムリだろうなってずっと思ってました」(※3)、「正直、あの子がデビューできるなんて思ってた人、いないと思うんですよ。それは客観的に見て、自分でも分かる」(※5)という自己評価だったのだ。

『海のはじまり』で目黒が演じる夏は、私大を出て、印刷会社で働くという、その設定だけ言えばどこにでもいそうな一般的な男性だ。特にカリスマ性があるわけではなく、1話で水季(古川琴音)に妊娠を告げられたり、電話でフラれたりしたときの動揺の仕方なども、本当に普通の男子大学生のようだ。

しかし、いまや目黒蓮はスターである。そんなスターが普通の男性を演じられることに卓越した演技力を感じるとともに、この存在感の薄かった時期、誰かを押しのけてまでの強さがなかった時期に培ったものが、いまも目黒の中に引き出しとしてあり、時折顔を出すからこそ、ハマっている役のようにも感じるのである。

“小田急線”を経由して“新宿”にやってきた目黒蓮。繁華街でありながら落ち着く雰囲気が残っているのも魅力のひとつなのだ。

震える字で「デビューしたい」と書いた

2話では、目黒演じる夏について、

「言葉にするのが苦手な子だから。でもなんも考えてないんじゃないの」

「考えすぎちゃって、言葉になるのが人より遅いだけだもんね」

と両親が会話するシーンがある。

この夏の人物造形には目黒と重なる部分がある。かつての目黒を、存在感が薄く、誰かを押しのける強さはないと先述したが、それは意志がなかった・考えてこなかったということではない。

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