1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「脱ママチャリ」電動自転車がここへ来て人気の訳 10万超でも高性能化、小型化で「1人1台」に?

東洋経済オンライン / 2024年7月23日 10時0分

かつては「高い」「重い」「充電切れる」イメージだった電動アシスト自転車が、ここに来て人気を獲得している。その背景とは? なお、写真は電動アシスト自転車「ENERSYS compact」(写真:あさひ提供)

吹田、豊中、箕面。大阪の北部、北摂地域と呼ばれるこのエリアは「電動アシスト自転車天国」だ。筆者は結婚し、兵庫県からこの界隈に引っ越して13年経つ。当時から、子どもをのぞけば「1人1台」と言っても過言ではないほど電動アシスト自転車が普及していてカルチャーショックを受けた。しかしすぐに、坂の多さに辟易して合点がいったものだ。

【画像10枚】10万超でも販売堅調!「重い」「充電すぐなくなる」等のイメージを払拭し、普及を見せる電動アシスト自転車

ところがここ数年は、他地域でも電動アシスト自転車を頻繁に見かけるようになった。安くとも10万円を超える高級品が不景気の今、なぜ売れているのだろうか。全国536店舗の自転車店『サイクルベースあさひ』を展開する株式会社あさひに聞いた。

コロナ禍で爆発的に売り上げ増、3つの特徴的な支持層

あさひによると、電動アシスト自転車の販売が大きく伸長したのは、2020年からのコロナ禍だという。

バスや電車などでの移動が感染リスクが高いとされたため、通勤を自転車、それも「体力が温存できる」電動タイプに切り替える人が爆発的に増加した。これに伴い、それまで電動アシスト自転車に興味を抱かなかった層への認知が一気に広がったのだ。

【画像10枚】10万超でも販売堅調!「重い」「充電すぐなくなる」等のイメージを払拭し、普及を見せる電動アシスト自転車

販売のボリュームとしては、買い物、通勤、通学などに広く使える多目的タイプが最も多く、次いで子乗せタイプが多い

電動アシスト自転車の支持層、特徴的な3タイプ

購入するユーザー層はさまざまだが、なかでも選択する車種が特徴的なのが、共働きで就学前の子どもがいる夫婦、通学する学生、お年寄りである。彼らは、それぞれの目的に応じて電動アシスト自転車を選択している。

(1)共働きで就学前の子どもがいる夫婦

まず共働きで就学前の子どもがいる夫婦は、「子乗せ付き電動アシスト自転車」で通勤ついでに保育園、幼稚園に子どもを送迎する。朝送った後にいったん帰宅する余裕はなく、会社帰りにお迎え後は、そのままスーパーに寄ることも。すなわち、移動の時短と生活効率向上のために電動アシスト自転車が必須なのだ。

しかも、子どもを乗せた自転車は運転者の体重と合わせ、90~100キロ近い重量になる。体力がないとかなり厳しいが、電動なら子を2人乗せ、颯爽と坂を駆け上がることも可能だ。このため『サイクルベースあさひ』には出産前、出産後に「子乗せ付き電動アシスト自転車」を購入すると決めて下見に来る夫婦が後を絶たないという。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください