「積立投資」が初心者にはやっぱり"最強"なワケ 積立運用のメリットと注意するべきポイント
東洋経済オンライン / 2024年7月27日 10時0分
こうしたデータに基づいて、アメリカのS&P500に連動する投資信託やオールカントリーと呼ばれる世界中の株式市場に投資する積立運用が注目されているわけだが、こうしたクラス別の平均リターンというのは、そのときの状況に応じて大きく異なるのが普通だ。
たとえば、アベノミクスで日本株がそこそこ上昇した2013年と、やはり日本株が上昇をはじめた2023年の「資産クラス別平均リターン」の状況を比較すると、次のようになる(ゴールドマン・サックス Market know-Howミクロの視点、2023年10月、圧力の緩和2024年4月より)
<2013年/2023年>
1.グローバル小型株式……32.4%/15.8%
2.米国大型株式……31.5%/25.7%
3.日本株式……27.2%/20.3%
4.欧州株式……25.2%/19.9%
5.英国株式……21.0%/13.9%
6.ヘッジファンド……9.0%/6.6%
7.ハイ・イールド社債……7.3%/14.0%
8.グローバルREIT……4.4%/10.9%
9.グローバル債券……-0.1%/7.1%
10.マクロ/タクティカル・ヘッジファンド……-1.1%/-0.9%
11.コモディティ……-1.2%/-4.3%
12.新興国株式……-2.6%/9.8%
13.新興国債券……-5.3%/11.1%
2013年と2023年とでは、大きく運用成績が異なるのがわかるはずだ。もし自分の判断に自信がない場合は、複数の資産にわけて、自分なりのポートフォリオを作るのもひとつの方法だ。最近では、AI(人工知能)やプログラム売買によって1万円程度から投資家の「リスク許容度」に応じて積立てくれる運用機関も多い。
さて、これまで紹介した積立運用は、比較的オーソドックスな積立運用だが、価格変動が激しい金やプラチナ、ビットコインなどの暗号通貨にも、積立投資が効果的であることを紹介したい。たとえば、金はいまでこそ国際価格で1トロイオンス=2400ドル台、国内価格で1g=1万3000円台にとどまり、史上最高値圏にあるが、低迷していた時代もかなり長かった。30年前の1994年の金価格の平均は1トロイオンス=384.048ドル(田中貴金属工業調べ、以下同)、国内価格では1312円(1993年の平均)だった。
それが現在の金価格は、1トロイオンス=2402.08ドル(ニューヨーク市場、2024年7月19日)、国内価格では1g=1万3465円(田中貴金属工業、国内小売価格)となっている。10年以上前から「純金積立」をしてきた人は、大きな利益を上げているはずだ。純金積立は手数料などのコストが高すぎる、とよく言われるが、ここまで上昇すると手数料などのコストは度外視してもいいレベルだ。そういう意味では、積立投資はコストよりも将来的に価格が上昇する可能性を重視すべきなのかもしれない。
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