「積立投資」が初心者にはやっぱり"最強"なワケ 積立運用のメリットと注意するべきポイント
東洋経済オンライン / 2024年7月27日 10時0分
たとえば、10年前の2013年の平均価格は1トロイオンス=1411.77ドル、国内価格でも1g=4453円となっており、この10年でドルベースで「1.7倍」、国内価格では円安効果もあって「3.0倍」となっており、10年前にスタートしても、現在では大きなプラスになっているはずだ。
大きく乱高下してきた金価格
金価格は、アメリカのトランプ陣営からドルを「金本位制」にしようといった提案も飛び出し、今後も上昇する可能性が高いと言われている。1トロイオンス=2700ドル程度まで上昇するのではないかとも言われている。過去30年間の価格の推移を見ても、金価格は大きく乱高下する。大きく乱高下するほど、積立運用に向いている、と言っていいだろう。
ちなみに、純金積立は最低3000円からスタートできる。月々1万円の積立てしかできないという人でも、純金積立で3000円、S&P500などの投資信託に7000円といった分散投資をするのもいいかもしれない。
一方、ビットコインのような暗号通貨も同じだ。たとえば、GMOコインが提供している積立暗号資産では決まった日に、決まった金額を積み立てていくことができ、しかも最低積立金額がワンコイン「500円」から可能だ。実際に、ビットコインを毎月プランで10年間、500円ずつ積み立てた場合、過去のケースで換算すると「0.40701546BTC」が保有できる。10年間の元本(2014年7月~2024年6月)「6万円」に対して「395万3948円」になるそうだ。10年間で6万円の元本を400万円近くにできる投資商品はそう多くないはずだ。
暗号通貨の価格変動幅は、株式や金よりもさらに大きく、安定した投資商品とはとても言えない。歴史的に見て、底値圏に低迷する時代も長く続いたが、そんなときには定期的な積み立て以外に追加で投資する「積立運用+追加投資」がいいかもしれない。暗号通貨の積み立てでは毎日とか毎週月曜日といった積立プランも選択できる。わずかな投資金額でコツコツ積み立てていくことが重要と言っていい。
積立運用の成果をシミュレーションする
最後に、積立運用の注意点だが、簡単にピックアップすると次のようになる。
<将来の税金を念頭に入れること>
NISAを使えればベストだが、通常の株式や投資信託に投資する場合、長年蓄積した運用益には特定口座の場合で「20%」の税金がかかる。さらに、金や暗号通貨の場合は一次所得として、「50万円」以上の運用益は申告して税金を支払う必要がある。特に、現在のような金価格が急騰している状況で、一気に利益確定してしまうと、翌年の税金で苦しむことになる。税額と合わせて分散して利益確定するのもひとつの方法だ。
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