ついに「株価の大暴落」が始まったのだろうか 相場はすでに「大きな転換点」を迎えている
東洋経済オンライン / 2024年7月27日 9時30分
第2に、米国株の下落は同国の中央銀行であるFEDの金融政策の見通しの変化によるものでなく、自動車メーカーであるテスラの決算などからハイテク株が連鎖的に大幅下落となったからだ。つまり、決算要因が主体であり、また、これまでの上昇を牽引してきた同社も含めた「マグニフィセント7」やその他のハイテク株によるものだからだ。これは、金融相場ではなく、企業業績というファンダメンタル中のファンダメンタルのニュースによるものだからだ。
第3に、25日の日本株においては、出来高が最近の低調ぶりから一変して大商いとなったからだ。中長期の現物の売りも出てきているとみられ、先物主導の上げ相場の調整とは異なる様相を呈しているからだ。
さらに、私としては、大転換点であることを確信させる重要な材料がある。それは、2度目の暴落局面だと考えるからだ。
バブルの典型的な特徴とは何か
バブルは二度崩壊する。これは、私がリーマン崩壊前から主張しているバブルの特徴だ。リーマンショックのときは、1年前の2007年8月にパリバショックがあった。これでどう見ても、世界的な債券市場、とりわけ仕組み債の市場は完全崩壊していたのに、なぜか株式市場は上昇を続けた。
しかし、実質的にはパリバでバブルは崩壊していたのである。賢明な投資家、余裕のある投資家たちはそこで手仕舞いをしていたのであり、余裕のない、あるいは強欲な最後まで儲けたい投資家たちが最後のバブルにも乗ろうとしたのである。前者の代表格がゴールドマン・サックスであり、後者がリーマン・ブラザーズである。
そして、そのほか多くの投資家たちは1回目のバブル崩壊でそれまでの含み益を吐き出し、飛びこそしなかったが余力がなくなっていた。しかし、逃げ切れずに損切りができなかったり、いったん相場が戻す局面で「これはバブル崩壊でない」との願望を満たすような材料を信じて、本当は不安なまま、びくびくしながら乗り続けていたのだ。
そのような状態では、二度目のショックが来るともたない。みながいっせいに逃げ出す。リーマンショックはあまりに明確であったから迷う余地がなかったが、あれほど明確でなくとも2回目の暴落ではみな逃げざるをえない。
私は、こうした状態が今の局面に当てはまると思う。2008年のリーマン(約1カ月で40%超の暴落)のことを考えると、今はそれほど下落していないように見える。
だが、例えば日本株なら、日経平均は2024年3月下旬にピークを迎え、4月に入って継続的な下落となり、4月19日には取引時間中には3万7000円を割る場面もあった。これが1回目の大幅下落であり、取引時間中で比較すると下落率は10%を超えた。
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