ついに「株価の大暴落」が始まったのだろうか 相場はすでに「大きな転換点」を迎えている
東洋経済オンライン / 2024年7月27日 9時30分
今回は2回目である。7月11日に4万2000円を超えたあと、12日以降、26日までの10営業日のうち9日間下落した。この間、1000円超の下げが2回もあり、トータルで10%以上の調整となっている。
したがって、明らかな2回目の暴落であり、上げの反動でも何かしらのショックによるパニック売りでもない。ただの継続的な大幅下落なのだ。これは局面転換確定と判断するべきと考える。
日経平均は5月末以降も下落しているから、今回は3度目以上という見方もできる。そうなると、何度も上下を繰り返しているだけで、バブルが2回崩壊するというのと異なって循環的な動きではないか、という見方をしたくなる人もいるだろうが、おそらくそれは違う。
高値圏で不安になる投資家、チャートも典型的な動き
理由は2つある。もし、循環で乱高下を1カ月というような単位で繰り返しているとすると、それ自体がバブルのピークであることを表している。2000年のテックバブルの崩壊、1929年の大暴落のときも、最後の局面は上昇と下落を高い水準のところで繰り返し、そこから大暴落となった。ピークにおいては期待と不安が入り混じり、投資家のセンチメント(心理)が大きく揺れ動く。
このようにセンチメントが揺れ動くことこそが不安の象徴であり、バブルがもう終わるんじゃないかという不安をほとんどの投資家が抱えていることを示している。
第2に、仮に今回の大幅下落が3回目だとしても、3度目の今回のピークが飛びぬけて「とんがっている」からだ。つまり、チャートで見ると、今回は急激に上がり、そして急激に下がるというバブルの最後の最後に典型的に見られる動きを示しているからだ。
7月9日、10日、11日と3日間連続で大幅上昇し、12日にどかんと下がり、その後も下落を続け、そして、25日はさらにどかんと急落した。12日からの大幅下落局面で、さらにとどめを刺すように約8年ぶりの大きな下げになるというのは、崩壊決定、局面の大転換を示していると判断するべきと考える。
留保点としては、「25日の下落には、急激な円高進行が下落の理由の半分程度あるのではないか」「それは株式市場のバブルと関係なく、日銀の政策変更、利上げの見通しが急に出てきたから」、だから「7月30~31日の日銀政策決定会合後は材料出尽くしとなり、円安に戻っていけば、株価も反転するのではないか」、などという見方があることだ。
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