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超上昇志向の彼女が「履歴書の空白」決断した真意 あえてキャリアブレイクをとった「3つの理由」

東洋経済オンライン / 2024年8月1日 10時0分

ーーキャリアブレイクは、吉田さんにとってどんな期間でしたか?

吉田:「一番選択してよかった不確実な選択肢」かな。人生のリセットボタンになった気がします。

それまでの価値観をリセットして、自分はどういう働き方をしたいのか考え、「スーパーウーマンじゃなくても、人生は楽しい!」と気付くことができた。新しいお仕事のチャンスも舞い込みましたし、一番最適な答えにたどり着いた、という感じがします。

ーーそれまでは、「スーパーウーマンにならなければ」と思っていたのですよね。

吉田:はい。そう思っていましたし、報道の仕事と育児を両立して、若い女性のロールモデルになりたいという気持ちもありました。

でも、かつての私の働き方を次世代に勧めたいかと聞かれたら、答えはNO。キャリアブレイクという選択をして、いかに自分が無茶をしていたかに気が付くことができました。

ーーでは、「女性のロールモデルにならなくてもいい」と思えるようになったと。

吉田:いや、「仕事を自分のタイミングで辞める」っていう選択も、もしかしたらロールモデルなのかもしれません。

私たち世代の女性は、「仕事と家庭の両立を」と言われ続けてきましたし、私もそれがいいことだと思ってきました。でも、キャリアブレイクを経て少し価値観が変わったんです。

今でも、世の中では「仕事と家庭の両立をすることが、女性の幸せ」という声が強いから、「両立しなきゃ」と焦っている人もすごく多いと感じています。でも、焦る必要はない。仕事と家庭を両立してもいいし、主婦(夫)になってもいいし、仕事だけに集中していてもいい。これからの時代は、男女かかわらず「自分で選択する」ことが大事なのだと思います。

専業主婦として家庭に人生を捧げてくれた母親世代。男性並みに働き女性の地位を底上げしてくれた先輩ワーキングウーマンたち。彼女たちの犠牲や貢献があったからこそ、私たちは男女ともに「自分らしい選択」を自分で決断できる時代にしていかないといけないと思います。

「仕事を辞める」ということも含め、自分で選択していいのだと伝えていきたいし、誰でも望んだ選択ができるような社会を作っていきたいと考えています。

キャリアブレイクは家族の転機でもある

ーーキャリアブレイクという選択について、「自分はとりたいけど、家族の理解が得られない」という方もいます。

吉田:たしかに私の場合も、周囲の理解や、家族のサポートがあったからこそキャリアブレイクをとることができました。特に夫とは、長男が生まれたときから3年くらい話し合いをしていましたね。

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