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ピクサー「クリエイタートップ」語る"続編作る"訳 映画「インサイド・ヘッド2」に込めた思い

東洋経済オンライン / 2024年8月3日 13時0分

みんなが知っているこのキャラクターは、実はこんなことが好きだったのか、といったようなサプライズがあるのはいいことだと思っているので。観客の期待とサプライズ、両方のバランスを取ることが大事だと思っています。

子どもから大人までアニメを楽しむ日本市場

――ピクサーにとって日本市場はどのような位置づけと考えていますか?

日本市場というのは、僕らにとっても特別な思い入れがある市場なんです。やはりアニメーションの価値をしっかりと認めている文化でもあるわけですから。

欧米では、まだまだアニメというのは子ども向けだと思われているところがあるわけですが、日本では子どもから大人まで、幅広い人に観てもらうものだという考えがある。だからこそ僕らは日本のマーケットがとても好きなんです。

でも、国によってパフォーマンスに違いが生まれてくるので、それは本当に面白いですよね。たとえば『リメンバー・ミー』はメキシコが舞台だし、メキシコの文化を祝福するような作品だったので、メキシコなどでいい成績を残すだろうなとは思っていましたけど、それよりもこの作品のほうが成績がよかったというのは、どういう理由があるのか、僕らにはわからない。

だからこの『インサイド・ヘッド2』という作品が日本の皆さんにどんなふうに響くのか楽しみにしています。

――今後、ピクサーは長編の製作を中心に注力していくというニュースを見たのですが、ピクサーのこれからの予定について教えてください。

今後は長編に注力する、というそのニュースは本当です。実は一時期、(親会社の)ディズニーからストリーミング配信用に、シリーズをつくってほしいという要望があって。2作ほど待機している作品があるんですけど、やはり何話もかけてつづる物語よりも、長編映画のほうがピクサーには向いているのではないかと思ったので。

ここからは長編にエネルギーをフォーカスしていきたいと考えています。世界は常に変わり続けていくものですが、ここ数年は、特にその変わり方がものすごく加速してるように思います。その中でいかにして文化的に、その世相を反映させるような作品をつくることができるのか。これは難しいところです。

みんなテレビを見ていた時代から変わる

やはり世の中で起きていることと、作品の周波数が合っているとより皆さんの心に響くところがあると思うんです。今、アメリカは間違いなくそうだし、世界もそうじゃないかと思うんですが、SNSによって、あちこちにいろんな小さなグループができあがってきているんですよね。

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