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スターバックスが「飲み放題」京王プラザの大胆 2000円で堪能する「眺望とコーヒー体験」の価値

東洋経済オンライン / 2024年8月4日 10時0分

「プラザとはスペイン語で『広場』の意味。ホテル=宿泊客という概念にとらわれず、さまざまなお客さまが集える場所でありたいという『プラザ思想』は開業時から受け継がれてきたもの」(京王プラザホテル広報担当)。その一例が開業当時のエピソード。

開業の1971年当時は日本一高いビルとして話題になり、展望室は一般客にも有料で開放されたのだという。観光スポットとして、はとバスツアーに組み込まれるほどの人気で、開業半年で100万人が訪れた。

その後周囲に超高層ビルが増え、1980年に展望室としての利用はいったん終了。都庁ができた1991年以降、宴会場として利用されるようになり、後にはカラオケルームができた。夜景が楽しめるカラオケルームは年配の客や外国人に人気だったものの、コロナ禍で再びクローズしていたという。

そしてコロナ禍が終わって再び、プラザ思想の象徴として新たにオープンしたのが、SKY PLAZA IBASHOだった。コンセプト立案にあたってはホテルや旅行に対する、近年の志向の変化も影響しているという。

コロナ禍で旅行は「不要不急」の扱いを受けた。家の中での楽しみも増えた。感染症が収束して、すぐにアクティブに旅行する人がいる一方で、「行かなくても済んでしまうもの」と考えるようになった人もいるだろう。

ホテルにも、宿泊先としてだけでなく、わざわざ出かけるだけの魅力、価値が求められるようになった。

そこで新たなスポットによって価値をアップし、宿泊客を呼び込もうというのがSKY PLAZA IBASHOの狙いなのだ。午前8時から開放しているので、ホテルのチェックイン前に休んでもらうこともできる。

またインバウンドではグループの宿泊客も多く、とくにアジア圏などには親族連れ立って訪れる客もいる。そういった客が、例えば夕食後などに集まりたいと思ってもなかなか適当な場所がない。SKY PLAZA IBASHOであれば子どもがいても周囲を気にせず、一家団欒できるので、喜ばれているそうだ。

京王プラザホテルによると、3月の営業スタート時には、子連れの利用客がこれほど増えるとは予想していなかったという。子どもの声などへの配慮の必要も生じ、まずはスペースを分けるなど、誰にとっても使いやすいような方法を運営しながら模索してきた。なお、未就学児は入場料は無料だが、ドリンクは料金の発生する大人と同じく飲み放題と太っ腹だ。さらにミルク用のお湯の貸し出しや、おむつかえスペース設置など手厚いサービスを提供している。

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