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「全国630の商店街」巡って撮り続けた"昭和の姿" 休日に各地の商店街を訪ねる会社員の日常

東洋経済オンライン / 2024年8月9日 9時0分

東京都・葛飾区の立石仲見世(写真:山本さん提供)

仕事が終わって帰宅したら疲れて何もできない──。そんな人がいる一方で、時間、体力、お金をやりくりしながら趣味に没頭するビジネスパーソンがいる。彼らはなぜ、その趣味にハマったのか。どんなに忙しくても、趣味を続けられる秘訣とは。連載 隣の勤め人の「すごい趣味」では、仕事のかたわら、趣味をとことん楽しむ人に話を聞き、その趣味の魅力を深掘りする。

再開発で街中から消えゆく商店街

昭和の香りが漂う、全国各地にある商店街。アーケードをくぐり、レトロな看板を見上げると、一瞬でタイムスリップしたような気分になる。

【写真41枚を見る】駄菓子がぶら下がる「日暮里駄菓子問屋街」、せんべろで有名な「立石仲見世」、トンネルのような「板橋区のトンネルマーケット」など、全国各地の商店街

商店街といっても、形はさまざま。まるでトンネルのような商店街や、お寺へと続く戦後の闇市がルーツの商店街、無造作に駄菓子が吊り下げられている商店街など。その魅力は一言では言い表せない。

そんな商店街も、有名な「立石仲見世」(東京都葛飾区)のように、再開発によって、街中から姿を消しつつある。

【写真41枚を見る】駄菓子がぶら下がる「日暮里駄菓子問屋街」、せんべろで有名な「立石仲見世」、トンネルのような「板橋区のトンネルマーケット」など、全国各地の商店街

各地のユニークな商店街、そして消えゆく商店街をカメラに収めながら、写真と文章で記録し続ける人がいる。

大手小売りのシステムエンジニアとして働くかたわら、昭和の商店街を訪ね歩いている山本有さんだ。いままで巡った商店街は28都道府県630カ所にも上る。

仕事の休日を使って、商店街を訪ね歩く山本さん。なぜそんなにも商店街に魅了されたのだろうか。見せてもらった写真の数々を見ると、実際に訪れたくなるような、懐かしい光景が広がっていた。

山本さんの商店街巡りの原体験は、小学生時代を過ごした和歌山市にある。1980年代の和歌山市は、住友金属工業(現・日本製鉄)の企業城下町として、商店街などさまざまな施設でにぎわっていた。

「私が住んでいたところから電車で10分のところに商店街があって、親が毎週のように連れていってくれました。私にとって商店街はテーマパークのような楽しい場所でしたね。商品や物が所狭しと並ぶゴチャゴチャ感、行ったら何かしらおもしろいものがあるところに引かれていたんだと思います」

中学生になると、学区内にあった古い市場「西ノ庄デパート」に通い、たこ焼き屋のおばちゃんの話を聞いたり写真を撮ったりするように。

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