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「強みを生かす」だけでは成功できない残念な真実 「先天的な資質を持つ人が成功しやすい」は誤解

東洋経済オンライン / 2024年8月11日 18時30分

持って生まれた資質や天性の才能、強みを重視するだけでは成功できません(写真:Mills / PIXTA)

なぜ、個人やチームによって、早く成功してそれを長期的に維持できる人と、そうでない人がいるのか? なぜ、成功できる人の中にも、その過程をつらく感じる人と、なんともない人がいるのか?

本記事ではハイパフォーマンスコーチであるブレンドン・バーチャード氏の著書『世界3万人のハイパフォーマー分析でわかった 成功し続ける人の6つの習慣』から一部を抜粋、再編集し3回にわたってお届けします。第1回は、よく言われる「自分の強みに集中しなさい」は本当に正しいのか、について考えます。

私は世界195カ国の3万人を対象に、30年以上にわたって実践・検証を重ね、特定の習慣が競争優位性をもたらし、「平均的な人を高いパフォーマンスを出せる人に変える」ことを導き出した。

【画像で確認】成功し続けるための6つの習慣とは?

そして、ハイパフォーマーが長期的な成功に到達し、それを持続させるのに最も重要な6つの習慣を「HP6」としてまとめた。

HP6は、

1. 明確性
2. エネルギー
3. 必然性
4. 生産性
5. 影響力
6. 勇気

からなる。これらはハイパフォーマ−があらゆる目標、プロジェクト、チーム、人にかかわるうえで、継続的に行っていることを類型化したものである。

一方、HP6にはどこにも、あなたの生まれつきの資質や才能、天性、過去、強みなどにフォーカスしようとは書かれていない。

なぜなら、あなたがどれだけすばらしい性格や、天性の強み、お金、美貌、創造力を持っていようが、どんな才能を伸ばしてこようが、過去にどんな功績を収めていようが、それだけでは、さほど意味を持たないからだ。

いくら先天的な優位性やお金や過去の功績があっても、

●自分が何を求めているかわからない(明確性の欠如)
●疲弊していて成果をあげられない(エネルギーの欠如)
●やり遂げなければという意欲やプレッシャーを感じない(必然性の欠如)
●最も重要なことに的を絞ったアウトプットが生み出ない(生産性の欠如)
●対人スキルがなく他者からの信用や支持を得られない(影響力の欠如)
●リスクをとって自分や他者を毅然と擁護できない(勇気の欠如)

といった状況があると、せっかくの優位性が発揮できないのだ。HP6がないと、どんなに素質に恵まれた人でも、迷子、疲弊、無気力、非生産的、孤独、不安な状態に陥る。

人生で成功したければ、自分が無意識に、簡単に、あるいは自然にできることだけに専念したのでは不十分だ。そうではなく、意識的に自分のハードルを上げ、居心地のいい領域を卒業し、自分の偏った考えや嗜好を乗り越え、他者を理解し、愛し、奉仕し、導くよう努めてこそ、成功できるのだ。

「強み」ブームの影響

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