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フワちゃんの謝罪に見えた「無邪気」という危うさ 「多様性」のラベルが剥がれて表出したもの

東洋経済オンライン / 2024年8月13日 14時50分

「対面謝罪」という、ひとつの区切りを迎えてもなお、フワちゃんへの風当たりは強い。

やす子さんは謝罪翌日の8月9日時点で、「私はSNSは明るい言葉を発信したいと思っているので、今後は言及しません」としていたが、相次ぐバッシングを受けてか、8月10日になって「言及しないと言ったんですが フワちゃんさんのことめちゃめちゃ許してます! もう終わりましょう!!」と投稿した。

あらゆる対応が後手後手だった

筆者は先日、東洋経済オンラインで「フワちゃん『やす子へ公開暴言』が示す根深い問題 単なる誤爆では済まず、イメージに甚大な影響か」と題するコラム(8月7日公開)を寄稿した。

掲載から1週間が経ってもなお、アクセスランキングの上位にあり、興味関心の強さを実感する。この記事からの大きな変化としては、「謝罪文の掲載」と「活動休止発表」がある。そこで今回は、それらに焦点を当ててみたい。

まずは、時系列を見てわかるように、あらゆる対応が後手後手だったことは、「炎上対応」の観点から言うと、悪手としか言えないだろう。8月8日の謝罪文によると、フワちゃんは「やす子さんの投稿に『アンチコメントが付くなら』」との趣旨で、投稿画面に問題となった文章を入力し、「その場にいた方」へ画面を見せていたところ、誤って投稿してしまったとしている。

ある種の「大喜利」的な、内輪の遊びのつもりだったのだろうが、それであれば、説明まで4日間も要する必要があったのか、極めて疑問だ。

また、謝罪文では「ネット上の臆測でお名前が出てしまっている方々は、この件とは一切関係ありません」としつつも、投稿当時は、お笑いコンビ「Aマッソ」加納さん、お笑いトリオ「トンツカタン」森本晋太郎さんと旅行中だったとも説明した。

2人の名前を出したことにより、フワちゃんには「責任逃れか」といった批判が飛び、また両名は、アンチコメント風の文面を投稿前に見た「その場にいた方」だったのではないかとの疑惑が浮かんでしまう。彼らを守るための行動が、かえって矢面に立たせる結果となった点でも、もう少しやりようがあったのではないかと感じてしまう。

これまで筆者は、芸能人や企業広報など、あらゆる「炎上の謝罪文」を見てきた。その経験からすると、フワちゃんの文面を一読して、「火に油を注ぎそうだ」との感想を抱いた。しかし一方で、この文面に秘められた「無邪気さ」や「純粋さ」が、これまでフワちゃんの魅力として評価されてきたのではとも感じた。

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