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出張族が偏愛「コンフォートホテル」その納得の訳 朝食無料にクーポン連打…ベタだが刺さる戦略

東洋経済オンライン / 2024年8月15日 9時30分

ビジホで困りがちなのが朝食だ。コンフォートホテルは、無料で提供することで差別化をはかっている(写真提供:コンフォートホテル)

各ビジネスホテルの代名詞的なサービス・設備を紹介し、その奥にある、経営哲学や歴史、ホスピタリティまでを紐解いていく連載「ビジネスホテル、言われてみればよく知らない話」。

第15回は前編に続き、コンフォートホテルが出張族に選ばれる理由を解明。戦略やブランド理念までを深掘りする。

出張族がホテルを予約する際、悩みがちなのが朝食を付けるか否か。付けるとプラス1200円~2000円程度高くなる。でも、コンビニごはんは味気ない。そう考えて思いきって付けても、前日の疲れで朝食に起きるのが面倒な日もままある。できればその日の朝に食べるかを判断したい。

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筆者を含め、出張族は得てしてワガママな生き物なわけだが、ビジネス的には「ワガママ」はつまり「ニーズ」。出張族に真摯に向き合って、成長を続けているビジネスホテルが「コンフォートホテル」だ。

「いつでも誰でも食べられる」朝食ビュッフェ

コンフォートホテルでは、朝食ビュッフェを宿泊者に無料提供している。しかも、予約時やチェックイン時の申告も不要だ。提供時間の6:30~9:30の間にライブラリーカフェに行けば、誰でも味わえる。

メニューは、ウィンナー、スクランブルエッグ、おかず3種、スープ、ライス、パン、フルーツ、旬を取り入れたサラダなど約26類。基本的には全ホテル共通だが、『コンフォートホテル函館』ならじゃがいもスープ、『コンフォートホテル浜松』ならうなぎごはんなど、地産地消のメニューが取り入れられているホテルもある。

また、季節替わりのスムージーも並んでおり、2024年7月からは、「ミックスベリーとヨーグルトのスムージー」「トマトのさっぱりスムージー」「ピーチとアセロラのスムージー」などを提供している。

同ホテルを展開する株式会社チョイスホテルズジャパンのブランドマーケティング課 堀早苗氏は朝食について、「世界45カ国以上でチョイスホテルズグループが提供する朝食のクオリティを担保しつつ、地域の味、日本の味も提供しています。この安心と地域性、両方を無料提供しているのが『コンフォートらしさ』で、そこを大切にすることが差別化につながっています」と説明する。

たしかに、「宿泊者が申告なしで食べられる無料朝食ビュッフェ」は現在珍しく、国内外のゲストから歓迎されるサービスだろう。筆者が利用した『コンフォートホテル東京東日本橋』も、朝食提供時間、会場であるライブラリーカフェはほぼ満席状態だった。そして、土地柄もあるのだろうが、うち7割をインバウンドが占めていた。

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