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出張族が偏愛「コンフォートホテル」その納得の訳 朝食無料にクーポン連打…ベタだが刺さる戦略

東洋経済オンライン / 2024年8月15日 9時30分

アーリーチェックインやクーポン配布で差別化

会員制度もユニークだ。まず無料で一般会員になり、公式サイトから予約すれば、14時チェックイン、11時チェックアウトのロングステイが可能となる。

大手チェーンの滞在時間と比較してみると、Aホテルは一般会員で11時チェックアウトはできるが、年間20泊して上位会員にならなければ、14時にチェックインできる会員にはなれない。Bホテルは、年間10万円以上利用して上位会員になることが、14時チェックインが可能な条件だ。11時チェックアウトをするためには、年間25万円以上を利用して、もう1ランク上の会員となる必要がある。

ビジネスホテル業界において、14時チェックインというのはそれだけ「選ばれた顧客にのみ与えられるもの」なわけだ。コンフォートホテルの、いい意味での敷居の低さがわかる。

加えて、コンフォートホテルでは、会員向けに多彩な特典を用意していることも特徴だ。ホテル独自の「choice(チョイス)」と呼ばれる単位を導入しており、220円(税込)使うごとに1choiceが貯まる。そして、100choice(2万2000円)貯まるごとに500円割引クーポンがもらえる仕組みになっている。

ほかにも、無料会員登録で200円クーポン、LINE登録で300円クーポン、季節限定で使える800円、1000円クーポン……など、とにかくクーポンをこまめに配布してリピーター獲得につなげているのだ。

堀氏によると、これらの特典のなかでも人気は、「ホテル制覇」でもらえるプレゼントだそうだ。「ホテル制覇」は、全国に73あるコンフォートブランドホテルのうち、異なるホテルに泊まれば、「5ホテル刻み」でプレゼントと引き換えられるクーポンがもらえるサービスだ。

プレゼントは折りたたみバッグ、サーモボトル、ワイヤレス充電器などのアイテム。最高で70ホテルを達成すると名前入りのクリスタルトロフィーが授与されるが、これを求めて制覇を目指しているファンも多数いるそうだ。出張族にとっては、コンプリートを目指したくなる趣向なのかもしれない。

ビール付きで24時間滞在できるゴールド会員

また300choice(6万6000円)が貯まると自動的に「GOLD会員」へのランクアップが待っている。そうなると、前編でも記載した通りライブラリーカフェが「宿泊せずとも、いつでも」使えるクーポンが配布されるのに加えて、11時チェックインが可能に。元々、公式サイトからの予約で11時チェックアウトになるため、最大24時間ステイが常にできることになる。

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