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説得が下手な人は「相手の話を聞いていない」 ヒアリング能力を高めるために意識すべき3点

東洋経済オンライン / 2024年8月19日 18時30分

あとは「文化的理解」も重要です。

たとえば多国籍の人が集まるミーティングの場で、バングラデシュの方と話すのと、中国の方と話すのとでは文化的バックグラウンドがまったく違うことを理解しておかなければなりません。相手のコミュニケーションスタイルや価値観は自分とは違うというマインドセットを持ち、自分の思い込みをとりはらって相手の言うことをまずは真摯に受け取りましょう。

相手の視点や感情に「共感していますよ」と示す

<ヒアリングのコツ3 共感>

3番目のポイントは「共感」です。

相手の意見に100%同意する必要はありませんが、相手の視点や感情を理解しようとして、「共感していますよ」と示すことは重要です。

私が共感のお手本になると感じたのは、先日、新しいiPhoneを買いに行ったときに出会った販売員の女性です。新しい機能の説明を受けた後、価格を聞いたら高かったので、「やっぱり、キャリアの月額を考えると、いま支払っている金額より高いですね」と私が言いました。

このとき、普通の販売員の人だと「いやいや、もうこれが最新で大人気なのですよ」とか「年払いにしたら1カ月分は200円ぐらいの違いしかないですよ」というように、料金の高さを打ち消しにいくでしょう。

しかし、私が出会ったその販売員は「正直高くなりますねぇ」と言ったのです。そうして共感をしてくれる姿勢があると、信頼できそうに感じますよね。

もう一人、共感のお手本を挙げるとしたら、先日お世話になった、不動産のセールスマンです。

オンラインで内見をしながら、「大通りに面しているとうるさくない?」「シューボックスが小さくて、靴を置くところがないのでは?」と疑問点をたずねました。

普通のセールスマンなら「そんなことないですよ、塀が十分に高いので音は全然気にならないでしょう」「玄関のシューボックスは小さいですが、ガレージのある大きいドアから入れば、そこに置く場所があります」とデメリットを隠すようなことを言うでしょう。

解決策を一緒に模索していく

ところが、そのセールスマンは違いました。「エントランス裏口からゴミ置き場が離れているので、ゴミを出しにくいのでは?」とたずねたところ、そのセールスマンは「そうなのです。その通りなのですよ」「自分もこの物件を見たときにそう思ったんですよね」と私の言うことを肯定したのです。逆に、「これちょっとどうしたらいいですかねぇ」みたいな話を私に振ってきたのですね。

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