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時間に追われる「仕事を断れない人」の深刻盲点 「仕事多すぎ」の原因は、"数値"で断る技術不足

東洋経済オンライン / 2024年8月21日 10時0分

「仕事を断る」のに使える、数値化のテクニックをご紹介します(写真:kapinon/PIXTA)

「数字に弱く、論理的に考えられない」

「何が言いたいのかわからないと言われてしまう」

「魅力的なプレゼンができない」

これらすべての悩みを解決し、2万人の「どんな時でも成果を出せるビジネスパーソン」を育てた実績を持つビジネス数学の第一人者、深沢真太郎氏が、生産性・評価・信頼のすべてを最短距離で爆増させる技術を徹底的に解説した、深沢氏の集大成とも言える書籍、『「数学的」な仕事術大全』を上梓した。

今回は「仕事が多すぎる」という悩みを取り上げ、「仕事を断る」のに使える数値化のテクニックを紹介する。

「仕事を断る」というスキル

私はビジネス数学教育家として、数字力や思考力の向上をテーマに企業の人材育成をサポートしています。研修を行うたびに、学んだことを職場で実践するよう促しているのですが、参加者からはしばしば、「学んだことをなかなか職場で実践できない」という声が寄せられます。

そうなってしまう理由の多くが、次のようなものです。

「仕事が忙しくて、学んだことを取り入れる(そのことを考える)ヒマがないんです」

「今の仕事の仕方を継続させることで精一杯なんです」

要するに、「抱えている仕事が多すぎる」というのです。

「時間は自ら作るもの」という厳しい見方もありますが、組織の中で仕事をする中では、どうしても時間が作れないこともあります(私も経験があるのでよくわかります)。

では、どうすればいいのでしょうか。仕事を上手に断って、抱える仕事を減らせばいいのです。

「抱えている仕事が多すぎる」という悩みの根本には、「うまく仕事を断れない」「今のやり方を捨てる提案ができない」というスキル不足があります。

そこで今回は、私の専門であるビジネス数学の立場から「仕事を断るロジック」を作れる人に共通する視点をご紹介し、みなさまの業務改善に役立てていただきたいと思います。

「仕事を断る」のに使える2つの数字

私は研修において、ビジネスシーンで何かを断るためには必ず数値が必要だと伝えています。そしてその数値とは、実はたった2種類しかありません。

①時間(できないものはできない)

②お金(ビジネスとして適切でない)

それぞれ簡単な事例で説明しましょう。

①「時間」を理由に断る

たとえば仕事に使える時間が6時間あるとします。すでに予定している仕事で使う時間は5時間を見込んでいます。仕事に使える6時間のうち、5時間はすでに予定している仕事に使わなければいけないので、残りの時間は1時間です。そんなとき、上司から、どう考えても2時間はかかる仕事を依頼されました。

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