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「記憶力の低下」は加齢よりも「脳の栄養」を疑え 脳トレーナー推奨の「頭に効く」食材&食べ方

東洋経済オンライン / 2024年8月21日 13時0分

では、チョコレートはどうだろうか? 注目はやはりダークチョコレートだ。カカオの含有率が高いダークチョコレートには、フラボノイドとカフェインと抗酸化物質が多く含まれている。『アペタイト』誌に発表された研究では、チョコレートの摂取頻度を増やすと、認知能力が有意に向上するとの結果が出ている。

さらにコーヒーの適度な摂取は、そのすばやい活力増強効果のほかにも、脳に明らかなメリットがあることがわかっている。『フロンティアズ・イン・エイジング・ニューロサイエンス』誌掲載の研究によると、コーヒーを長期にわたって飲むことで、アルツハイマー病のリスクを下げられる可能性があるという。

注目される「間欠的断食」とは

また近年、「間欠的断食」が、その脳への健康効果から科学的に注目されている。間欠的断食とは、一日のサイクルに食事をする時間と食事を抜く時間を周期的に挟む食事法のことだ。


『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』誌に発表された研究で、間欠的断食は認知機能を高め、神経変性疾患を予防し、もしかしたら寿命を延ばす可能性もあることが明らかになった。この食事法は、代謝のプロセスを最適化し、脳により健康で効率的なエネルギー源を送る助けとなるようだ。

とはいえ、どんなに強力な食べ物でも、それだけで脳の健康と能力を支えることはできない。大事なのは、オーケストラ並みにさまざまな栄養素を供給してくれる、多様でバランスの取れた食事を心がけることだ。そうした栄養素は、その1つひとつが、人の認知という壮大な協奏曲の1パートを奏でている。だからこそ、食事には果物と野菜、そして低脂肪のタンパク質と全粒穀物がバランス良く含まれていなければならないのだ。

このように、脳の健康と栄養との結びつきを理解することはとても大事だが、一方で栄養はパズルの1ピースにすぎないことも忘れないでほしい。運動、睡眠、ストレス管理など、日常生活のそのほかの要素も、脳の機能を最適に保つには欠かせない。人生のどんなこともそうだが、結局はバランスが重要なのだ。

脳に良い栄養はさながら闇夜に輝く星として、頭脳の最高のパフォーマンスへと続く道を照らし出す。それは脳のエンジンを動かす燃料であり、そのおかげで、人は考え、学び、創造し、世界に有意義な方法で貢献できる。だから、それなくしては脳が死ぬぐらいのつもりで栄養をとろう。

脳に良い栄養を与える簡単5ステップ

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