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東武日光線「板倉東洋大前から栃木」に何がある? 小さな駅でも構内が広い「北関東」らしい風景

東洋経済オンライン / 2024年8月21日 7時30分

特急が各駅停車を追い抜く新大平下駅。日立の工場が駅前に広がる(撮影:鼠入昌史)

東武鉄道の電車はやっぱり北関東を走ってこそだと思っている。

【写真29枚を見る】学生の姿が消えた板倉東洋大前から、新幹線のような立派な高架にある栃木まで、変化に富んだ東武日光線の“途中駅”

もちろん、東武東上線にしろ東武スカイツリーラインにしろ、通勤路線として八面六臂なのは東京都内から埼玉県内にかけて。列車の運転本数もこのエリアが圧倒的に多い。日本を代表する私鉄通勤路線といっていい。

北関東らしい沿線風景

しかし、である。東武の電車に乗っていて、いちばん楽しいのは北関東、すなわち群馬県・栃木県に入ってからだ(ちなみに茨城県内は走っていません)。

【写真】学生の姿が消えた板倉東洋大前から、新幹線のような立派な高架にある栃木まで、変化に富んだ東武日光線の“途中駅”の様子(29枚)

利根川を渡ると、車窓はあきらかに一変する。それまでも埼玉県北部ともなれば田園地帯が目立つけれど、やはり何かが違うのだ。

わかりやすい言葉にするには悩ましいが、東京的な要素がだいぶそぎ落とされてきて、駅の周りには小さくも魅力あふれる町が広がる。そんな印象を持っている。

東武スカイツリーラインからの電車に乗って、南栗橋駅で向かいのホームの東武宇都宮行きや東武日光行きの各駅停車に乗り継ぐ。それでもしばらくは栗橋駅や新古河駅など、走っているのは埼玉県内。近くに埼玉・群馬・栃木の三県境がある柳生駅を出て少し走ると、群馬県は邑楽郡板倉町の板倉東洋大前駅に到着する。

板倉東洋大前駅は、1997年に開業した。東武日光線では最も新しい駅だ。その名の通り、東洋大学のキャンパスの最寄り駅、ということで開業している。

だから、駅を降りたら駅前には学生さんがいっぱいのはず……。ところが、日中は立派な橋上駅舎に鳩が飛び交うばかりで、駅前も人の気配は少ない。

西口は駅前広場からまっすぐ大通りが延びて、その周囲には整然としたニュータウン。駅前広場の脇にはフレッセイという商業施設があるが、大きな駐車場を持っていてクルマで来る人が多いようだ。反対の東口は、駅前に小さな川が流れ、その先は高台に。高台の向こうは渡良瀬遊水地、谷中湖だ。で、肝心要の学生さんは……。

学生の姿はどこに…?

「実は、東洋大が今年春に移転してしまったんです。以前は朝から夕方まで学生さんの姿がありました。板倉東洋大前駅をご利用のお客さまの多くが学生さんでしたから……」

東武栃木駅管区長で、栃木駅の駅長もかねる福田真道さんが教えてくれた。そういうわけならば、駅の周りに学生さんの姿を見かけないのも納得である。ところが、時刻表を見てみると、この駅にはいまも1日に上りと下りで1本ずつ、特急が止まるのだ。これはどういうことなのか。

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