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日系だけじゃない「中国で車売れない」広がる悲鳴 ドイツメーカー、現地メーカーも大変な状況

東洋経済オンライン / 2024年8月21日 9時0分

北京モーターショー2024で展示された、広汽ホンダのe:NP2(写真:AP/アフロ)

EVシフトが加速する中国市場で、日系自動車メーカーの退潮に歯止めがかからない。昨年三菱自動車が中国での生産から撤退し、今年はホンダ、日産が工場の一部を閉鎖する。

【写真】中国で売り上げを伸ばすEVブランド「問界(AITO)」や、BYDの「秦PLUS DM-i」

ただ、厳しい状況にあるのは日系メーカーだけではない。ポルシェ、メルセデス・ベンツなど高級ブランドを抱えるドイツメーカー、昨年まで破竹の勢いだった中国EVメーカーも、「中国のダイナミズム」「景気低迷」というような一言では言い表せない、とにかく大変な状況にあるのだ。

ホンダは中国不振で販売目標を下方修正

「とにかく大変」

中国の生産能力削減について、8月7日に開かれた2024年4~6月期の決算発表会でこのように答えたのは、ホンダの藤村英司最高財務責任者(CFO)だ。

ホンダは2025年3月期の4輪車世界販売目標を期初予想から22万台引き下げ、390万台に下方修正したと発表した。減少分はすべて中国だった。

同社の中国での不振は、昨年末から現地でたびたび報じられた。

ホンダと広州汽車集団との合弁会社である広汽ホンダは2023年12月、販売低迷を背景に工場の派遣従業員約900人の人員削減に踏み切った。

今年5月には、広汽ホンダが希望退職を募集。ロイター通信によると、従業員の14%に相当する1700人が応募したという。

ホンダの中国での生産能力は現在約149万台だが、ガソリン車の販売が下げ止まらないことを受け、50万台を削減する。11月までに現地2工場を閉鎖・休止し、追加の閉鎖についても詰めている。

年内にNEV(EV、PHVなどの新エネルギー車)工場が2カ所立ち上がる予定で、EVシフトを急ぐ。

苦しいのはホンダだけではない。日系メーカーはすべて販売減に直面している。以下はトヨタ、ホンダ、日産の今年1~6月の中国での販売台数だ。

トヨタ 78万4600台(前年同期比10.8%減)
ホンダ 41万5906台(同21.5%減)
日産 33万9297台(同5.4%減)

この5年の間で3社の中では日産が最初に後退し始め、ホンダとトヨタも追うように販売減に転じた。

トヨタは2023年夏に中国で有期雇用の従業員1000人を削減した。日産も今年6月下旬に江蘇省常州市にある常州工場を閉鎖し、生産能力の追加削減を検討している。(過去記事:中国で「日本車が総崩れ」不安視される撤退ドミノ)

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